ジェネリック医薬品にも違いがあります。
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こんにちは!
三重県松阪市の医療と介護の専門家、西井医院の院長( @nishii.hospital)です。
ジェネリック医薬品という言葉は最近はよく知られるようになりました。
でもジェネリック医薬品にも違いがあります。
ジェネリック医薬品の違い
大きく3つに分けられます。
- オーソライズドジェネリック(Authorized Generic 略してAG)
- バイオシミラー(バイオ後続品)
- その他
です。
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オーソライズドジェネリック(Authorized Generic 略してAG)
AGは先発品と全く同じです。
違うのは名前と価格だけです。
オーソライズドジェネリックが作られる理由
なぜAG医薬品が作られるかというと、先発メーカーが自社の子会社等でAGを作り他社のジェネリック医薬品に流れる量を少しでも減らし、後発医薬品が出る事で失う利益を少しでも減らすためです。
最近では他社のジェネリック医薬品が出る3か月前ぐらいにAGを発売し予めシェアを確保するメーカーも出てきました。
新薬は特許によって守られ、特許が切れてもそれは物質特許が切れただけです。
そのため、製剤特許や用法特許が残っていれば、同じような医薬品として発売することができません。
また、薬の含有成分は有効成分だけではありません。
添加物や薬のコーティングまで全て含めて医薬品です。
これらの違いがあるため、実際にジェネリック医薬品へ変更する事によって薬の効き目や副作用に違いが出てしまう例は現実にあります。
「効果が同等である」と言っても、体質によっては不都合な事が起こってしまう危険性があります。
医師としてもジェネリック医薬品を切り替え処方するならAGの方が安心して処方できます。
オーソライズドジェネリックではないジェネリック医薬品はどうか
AGではないその他のジェネリック医薬品はダメというわけではありません。
最近のジェネリック医薬品メーカーの中には先発品よりも飲みやすさを工夫したものが出てきています。
例えば先発品よりも錠剤が小さくなるとか、一度に2錠服用しないといけないものを1錠にまとめる、先発品には無い剤形(フィルム状やゼリー状など)を作るなどの工夫をしているメーカーがあります。
バイオシミラー(バイオ後続品)
「バイオ医薬品は、遺伝子組み換え技術を応用し、動物または微生物が持つタンパク質(ホルモン、酵素、抗体等)を作る力を利用して製造される医薬品です。
1980年代より開発が進められており、癌や血液疾患、自己免疫疾患等多くの難治性疾患に卓抜した治療効果を得られることが確認されています。
一方、バイオシミラー(日本ではバイオ後続品)は、バイオ医薬品の本質であるアミノ酸配列は先行品と同一です。
しかし細胞株や培養工程は製造業者により異なります。
糖鎖や不純物の割合など先行品と完全には一致しないものの、厳格な品質試験、薬理試験、毒性試験及び臨床試験によって医薬品としての同等性/同質性(comparabilityの和訳:「品質の類似性が高く、品質に何らかの差異があっても安全性・有効性に影響を及ぼさないこと」)が検証されています。
シミラー(similar)は「似ている(同じではない)」と訳されますが、欧米では「almost the same(ほとんど同じ)」という意味で使われており、同じ種類・性質であることを意味します。
先行バイオ医薬品と変わらない治療の選択肢を提供することにより、有用な治療法への医療アクセスを改善し、治療の質の向上と患者の経済的負担の軽減や医療費の削減に貢献することが期待されます。」
(バイオシミラー協議会HPより)
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まとめ
私感ですが、先発品の安心感が欲しい人はAG、より服用しやすい剤形を希望される場合はその他のジェネリック医薬品を使うように分けると良いと思います。
かかりつけの医師や薬剤師に相談してみるとよいでしょう。
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