アレルギー性鼻炎の市販薬(OTC薬)と医療用医薬品の違い
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そろそろスギ花粉が飛ぶ時期となってきました。
テレビのCMでも抗アレルギー薬の宣伝回数が増えてきました。
医療用と同成分同容量と謳っている第2世代抗ヒスタミン薬のOTC製品が主流です。
現在OTC薬となっている抗アレルギー薬
医療用商品名(OTCの商品名)でアレジオン(アレジオン20)・エバステル(エバステルAL)・ジルテック(ストナリニZ、コンタック鼻炎Z)・アレグラ(アレグラFX)・クラリチン(クラリチンEX)です。
いずれも既に特許が切れて、病医院でもジェネリック医薬品が処方されることが多いものです。
3月からタリオンもジェネリック医薬品が発売され、OTC薬としても販売予定ですが時期は未定です。
敢えて医療機関にかかるメリット
こんなにOTC薬が出ていると花粉症の時期に医療機関を受診する必要性が減るように思われます。
しかし、医療機関でしか処方されない抗アレルギー薬はやはり新薬が多く、OTC薬と比べてメリットがあります。
①抗アレルギー効果が強い
②眠くなりにくい
③服薬回数が1日1回で済むなどです。
この表でOTC薬になっていないのはディレグラ・ザイザル・タリオン・デザレックス・ビラノアです。
また、載ってはいませんが今シーズン発売されたものにはルパフィンもあります。
また、抗アレルギー薬だけでは不十分な方も医療機関に受診が必要です。
アレルギー性鼻炎ガイドラインで軽症の方は、OTC薬だけでかなり症状が緩和されると思います。
しかし軽症でも薬の副作用で抗アレルギー薬が使いにくい方や、中等症以上で抗アレルギー薬単剤では効果不十分な場合は受診をお勧めします。
市販の鼻炎スプレーに注意
鼻閉症状がある場合、市販薬の鼻炎スプレーは一時的には効きますが連用すると効かなくなります。やはり医療機関に受診することを勧めます。
私の処方方針
私はアレルギー性鼻炎で初めて来院される方にはOTC薬と同等品を出すことはありません。
既に薬局でOTC薬を買われても効果不十分だから来院したと思われるからです。
医療用抗アレルギー薬+ステロイド点鼻や抗ロイコトリエン薬を処方することがほとんどです。
わざわざ来てもらっているのにOTC薬と同じものしか出さないのでは来てもらった意味がないと思っています。
但し、以前から受診され毎年同じ抗アレルギー薬を希望される方は、そのお薬で対処できていると思われるため、OTC薬と同じジェネリックを長期処方で出しています。
その方が自己負担額も少ないはずです。
なお、医薬品でもOTC薬でも車の運転に注意となっているものといないものがあります。
選ぶ時の参考にしてください。
■自動車などの運転を注意すべき旨の記載あり
- アレジオン
- エバステル
- ジルテック
- タリオン
- ザイザル
- アレロック
- ルパフィン
■自動車などの運転を注意すべき旨の記載なし
- アレグラ
- クラリチン
- ディレグラ
- ビラノア
- デザレックス
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