最新の糖尿病食事療法は血糖値の一日の動きに注目して間食を摂る
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こんにちは!
三重県松阪市の医療と介護の専門家、
西井医院の院長( @nishii.hospital)です。
実際にはあれもこれもダメとなると毎日の生活がストレスで一杯になってしまいます。
何を食べたらよくて、何を食べたらよくないか分からなくなっている人も多いのではないでしょうか?
食事と栄養の常識は変わっています
エネルギー制限の食事療法の問題点
- 長続きしにくく、反動でリバウンドしやすい。
- 必要な栄養素が取れていない。手軽にエネルギー制限をすると炭水化物が中心となりやすい。
(肥満者を除いて)体重はむやみに減らさない
エネルギー制限だけの食事療法では、身体に必要なタンパク質や脂質が不足し筋肉や骨が弱り、健康な体を維持できなくなる可能性があります。
特に高齢者では最近問題となっているのは筋力低下、サルコペニアやフレイルです。
フレイル・サルコペニアについてはこちら⇒フレイルは早期発見・早期治療が大切
エネルギー制限をすべきなのは体重が増え過ぎた肥満者のみでよい
血糖値が高いからといって食事制限すれば血糖値コントロールが良くなるというわけではありません。
重要なのは、本人に適正な食事療法を考え、どのように健康的に食べさせるかということです。
間食を上手に取り入れて血糖コントロール
食後血糖値が緩やかに上昇するのが理想
食事をすると血糖値が上昇するのは当然のことです。
血糖値の上昇自体は身体に悪いわけではありません。
血糖値が上がっても、インスリンの働きによって血糖値は元に戻ります。
この食後の血糖値の変化が緩やかなことが糖尿病の食事療法では理想です。
食後高血糖(血糖値スパイク)の問題点
血糖値が急激に上昇する食べ物では
- 急激なインスリンの分泌が、集中力の低下やだるさを招く
- インスリンが、余分な糖を脂肪として溜め込む
- 食後高血糖が続くと、インスリンがうまく分泌されなくなり、糖尿病や動脈硬化のリスクが高まる
といったような問題点が生じます。
食後高血糖(血糖値スパイク)が引き起こすこと
血糖値が急上昇した後、急激に下がると低血糖のような症状が生じることがあります。
そうなるとまたお腹が空いて、糖質の多いものから食べたくなったり、次の食事を食べすぎるという悪循環が生じます。
この状態が続くと糖質依存を引き起こします。
「食後高血糖(血糖値スパイク)」が頻繁に起こるような生活を続けることは、肥満だけでなく、がん、脳卒中、心筋梗塞や認知症などのリスクも高まります。
生じてくる食欲を抑えるための間食
たとえ健康でも食事に無頓着だと食後高血糖はよく生じています。
仕事で忙しい人などは12時頃に昼食を食べ、夕食は遅くなり8時以降になるということはよくありませんか?
お昼ご飯に糖質量の多いもの(ラーメンライスなど)を含む食事は吸収が早く、血糖値は急激に上昇します。
その後、夕食まで何も食べずにいると、夕食をとる頃には血糖値が下がります。
そうすると本能的に血糖値を急上昇させる食べ物(=糖質)が欲しくなってきます。
低血糖状態になると、頭がぼーっとしますし、だるさなども感じやすいです。
そうなると、「野菜から食べよう」とか「ゆっくり噛んで食べよう」とは考えなくなります。
そうして、夕食にドカ食いしてしまいます。
速やかにエネルギーに変わる糖質は、摂りすぎると「体脂肪」に変わりやすいです。
帰宅が遅く、食べて寝るまでの時間が短いということを考えたら、夕食の食べ過ぎを防ぐことはとても大切です。
そのため長い間隔が空きがちな昼食と夕食との間に間食をとることは、食べ過ぎ防止、肥満予防に有効です。
間食は血糖値が高めの人や糖尿病の人にも有効
間食は、食べるものさえきちんと選べば、すでに血糖値が高めの人、糖尿病になっている人、太りやすい人にも勧められます。
むしろ間食を積極的に取り入れたほうが、1日の総摂取エネルギーも適量で満足を得られるようになります。
まとめ
間食(ヘルシースナッキング)のメリット
- 空腹によるドカ食いを防ぐ
- 食後の眠気、だるさを防ぎ、集中力を維持できる
- 血糖値コントロールで太りにくいからだになる
- 栄養補給になる
どんなものを間食したらいいか分からない場合のお薦めはこちら
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