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最近の糖尿病食事療法 ~糖や脂質の吸収速度を抑えて食べる~

 
この記事を書いている人 - WRITER -
1974年生まれ。2000年三重大学医学部卒業。三重県松阪市で内科クリニックを10年前からしています。診療所に併設して有料老人ホーム、認知症対応型グループホームもあり、自宅生活の方も含め在宅医療も行っています。 また、インスタグラムでフォロワー1万人超のアカウントを2つ運営するインスタグラマーでもあります。 地域のかかりつけ医として気軽になんでも相談してください。医療と介護の両面から一緒に考えます。
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こんにちは!

三重県松阪市の医療と介護の専門家、

西井医院の院長(  @nishii.hospital)です。

 

糖尿病の食事療法は以前は一日の摂取カロリーを設定して食品交換表を見ながら考えるものでした。

 

最近の糖尿病の食事療法

食物の食べる順番や種類を考慮したものへ

以前はカロリー制限がまず最優先でした。

最近はカロリー制限をして量を控えるだけでなく、食材の食べる順番や種類を考慮したものへと変化してきました。

 

最初に難消化性食物繊維を多く含むものから食べる

生野菜サラダのような難消化性食物繊維を先に食べ、糖や脂質の吸収速度を抑える方法は最近知られるようになってきました。

若年から中年世代の肥満傾向の方は減量になり良い方法です。

同じ摂取カロリーでもHbA1cが改善することが示されています。

手軽に難消化性食物繊維をとるなら難消化性デキストリンがお勧めです。

但し、〇者の食卓などの商品は高いので難消化性デキストリン自体を購入がお勧めです。

1日5~10gが目安です。

 

高齢者では最初は動物性タンパク質から食べる

しかし高齢者では野菜を先に食べると満腹となり蛋白質の摂取量が減ってしまいます。

蛋白質の摂取量の低下は筋肉量の低下を招きサルコペニアの原因となることも分かっています。

(※サルコペニアとは、加齢や疾患により、筋肉量が減少すること)

 

サルコぺニアになると運動量も減少し糖尿病が悪化するという悪循環に陥ります。

そこで高齢の糖尿病患者さんに勧められる食事療法は、先に肉や魚といった動物性蛋白質を摂取する方法です

次に野菜、最後にご飯などの炭水化物を摂取することが勧められます。(参考:日本糖尿病協会のHP

 

脂肪と炭水化物の摂り方を工夫する

(1)脂肪の過剰摂取は、2型糖尿病、心疾患、がんの発症リスクを上昇させる。

これらのリスクを軽減するために低脂肪食が勧められます。

脂肪の制限により摂取カロリーを減らしやすくなります。

 

(2)精製された穀物など、吸収の早い炭水化物を摂取すると、代謝に悪影響があらわれる。

低炭水化物ダイエットは、短期間で体重減少をもたらし、血糖コントロールを改善するという報告があります。

 

(3)摂取する脂肪と炭水化物は、どのような脂肪や炭水化物を、どの食品から摂取するかに注意する。

  • 飽和脂肪酸を不飽和脂肪酸に置き換える。
  • 精製された穀物ではなく、全粒粉や玄米など精製されていない穀物を摂るようにする。

ほとんどの人は食事の質に注意を向けることで、「脂肪 – 炭水化物」の割合を変えることなく、健康的な食事を維持することが可能です。

 

最後に

私が小学生の頃には学校給食の時間に三角食べ(主食→おかず→牛乳→主食)をしましょうと教えられましたが、これは栄養不足時代の指導だったみたいです。

この名残でご飯が無いとおかずが食べられないという気持ちになりますが、高齢になったら主食をしっかり食べて、米の量は減らしましょう。

院長
まず蛋白質から摂取するという点では「いきなりステーキ」は理にかなっていますね。

 

 

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1974年生まれ。2000年三重大学医学部卒業。三重県松阪市で内科クリニックを10年前からしています。診療所に併設して有料老人ホーム、認知症対応型グループホームもあり、自宅生活の方も含め在宅医療も行っています。 また、インスタグラムでフォロワー1万人超のアカウントを2つ運営するインスタグラマーでもあります。 地域のかかりつけ医として気軽になんでも相談してください。医療と介護の両面から一緒に考えます。
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