2月10日はフットケアの日です。たまには自分の足も見ましょう!
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こんにちは!
三重県松阪市の医療と介護の専門家、
西井医院の院長( @nishii.hospital)です。
2月10日はフットケアの日です。
自分の手を見ることは多く、異常があればすぐに気が付きます。
しかし足には無頓着な方が結構います。
診察をしていてよく訴えがある足の異常とは
- 足のしびれ、冷感
- 足がむくむ
- 爪の変形や肥厚
- 水虫や爪水虫
- 陥入爪による痛みや発赤
- 歩くとすぐに足が疲れる
- 足に床ずれができた
などがあります。
糖尿病患者さんは特に足に注意が必要
特に糖尿病になっている人は危険です。
長期間の糖尿病により糖尿病性神経障害をきたし、感覚が鈍感になるため足の異常に気付くことが遅れがちです。
また糖尿病は動脈硬化を引き起こして血液の流れが悪くなります。
更に高血糖は免疫力が低下するため細菌感染が起こりやすくなっています。
その結果、足に様々な異常を起こしやすいのです。
足の異常を放置すると起こること
白内障や糖尿病の合併症である糖尿病網膜症などにより視力が低下してくると、傷などの足の変化に気づきにくくなります。
気づかず放置したままでいると足潰瘍(かいよう)や壊疽(えそ)などの重大な病変(糖尿病足病変)に進行してしまうことがあります。
また足壊疽になると下肢切断しないといけません。
足壊疽は大抵は足潰瘍が原因です。
足潰瘍は、靴擦れ、やけど、胼胝(たこ)、巻き爪などから起こってきます。
足病変の予後は悪い
日本では、糖尿病などが原因で足病変が重症化し、下肢切断に至るケースが年間1万人以上に上ります。
糖尿病患者さんの約10%に足潰瘍が発症し、そのうち7~20%が下肢の切断に至ると言われています。
また下肢切断後の生命予後は極めて不良であり、その死亡率は、術後1年で約30%、3年で約50%、5年で約70%と報告されています。
足潰瘍を発症しやすい糖尿病患者とは
- すでに神経障害や足の血流障害がある方
- 以前に足潰瘍を患ったことがある方
- 足を切断したことがある方
- 足に変形がある方
- 胼胝(たこ)や足白癬(あしはくせん:水虫)といった皮膚の病気がある方
神経症状や足の血流障害による症状とは
- 足先にジンジン・ピリピリしたしびれ感がある
- 痛みや熱さ・冷たさを感じにくい
- 皮膚が乾燥してひび割れている
- 足首や足指の関節が動きにくい
- 足が冷たい
- 皮膚が紫色になる
高齢者や独身独居の方は足病変が悪化しやすい
長期罹患の糖尿病患者さんには高齢者が多いです。
白内障や網膜症による視力障害の方も少なくありません。
こうなると、自らの足の異変を目で見て発見するのが困難です。
また、なかなか医師にかかることができない方や独身・独居の方も足病変になりやすいといわれています。
足病変を予防するには
糖尿病の血糖コントロールをしておくことが先ずは大切です。
先ほども述べたように高血糖が続くことは神経障害や動脈硬化の進行につながります。
また、高血糖は細菌が感染しやすくかつ感染が悪化しやすくなります。
次に足の状態を見る習慣をつけ、異常があれば早期に受診すること。
また、動脈硬化による血管の狭窄は検査で調べることができます。
足の動脈の病気で多い「末梢動脈疾患」(PAD)
足の動脈の病気で多いのは、動脈が途中で狭くなったり詰まってしまう動脈硬化によって、酸素不足や栄養不足を起こす「末梢動脈疾患(PAD)」です。
足のPADは日本では「下肢閉塞性動脈硬化症(ASO)」とも呼ばれています。
足のPADを予防・改善するには、バランスの取れた食事や適度な運動を心がけ、禁煙に努めることが大切です。
喫煙、糖尿病、高血圧、高脂血症、ストレス、肥満などの動脈硬化の危険因子をコントロールしていくことが求められます。
5分位で終わり、ベッドに寝て両手両足にカフを巻くだけです。
外来診察ではフットケアも行っています
- 足爪白癬や足白癬の治療
- 爪白癬や肥厚爪の処置
- 靴・保護具の選び方
- 末梢動脈疾患(PAD)の早期発見・早期治療
- 神経障害がある方への内服薬治療
- 末梢動脈疾患がある方への投薬治療
- 皮膚潰瘍を生じた場合の処置
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