配合剤のメリットについて
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昨日はお昼休みを利用した薬の説明会で「イニシンク錠」の説明を武田薬品のMRさんより受けました。
イニシンク錠は糖尿病治療薬のネシーナ25mgとメトホルミン500mgの配合剤です。
最近は配合剤の種類が多く、更に合剤のジェネリックまで発売して中身が一覧表が無いと分からない状態になりつつあります。
ちなみにこれが最近の高血圧と糖尿病治療薬の配合剤一覧です。
降圧剤と糖尿病薬を含む配合剤一覧
配合剤商品名 | それぞれの商品名(一般名)成分含量mg | ||
---|---|---|---|
ア | アイミクスHD | イルベタン(イルベサルタン)100mg | ノルバスク(アムロジピン)10mg |
アイミクスLD | イルベタン(イルベサルタン)100mg | ノルバスク(アムロジピン)5mg | |
アテディオ | ディオバン(バルサルタン)80mg | アテレック(シルニジピン)10mg | |
アマルエット1番 | リピトール(アトルバスタチン)5mg | ノルバスク(アムロジピン)2.5mg | |
アマルエット2番 | リピトール(アトルバスタチン)10mg | ノルバスク(アムロジピン)2.5mg | |
アマルエット3番 | リピトール(アトルバスタチン)5mg | ノルバスク(アムロジピン)5mg | |
アマルエット4番 | リピトール(アトルバスタチン)10mg | ノルバスク(アムロジピン)5mg | |
アムバロ | ディオバン(バルサルタン)80mg | ノルバスク(アムロジピン)5mg | |
イニシンク | メトグルコ(メトホルミン)500mg | ネシーナ(アログリプチン)25mg | |
イルトラHD | イルベタン(イルベサルタン)200mg | フルイトラン(トリクロルメチアジド)1mg | |
イルトラLD | イルベタン(イルベサルタン)100mg | フルイトラン(トリクロルメチアジド)1mg | |
エカードHD | ブロプレス(カンデサルタン)8mg | ヒドロクロロチアジド6.25mg | |
エカードLD | ブロプレス(カンデサルタン)4mg | ヒドロクロロチアジド6.25mg | |
エクメットHD | メトグルコ(メトホルミン)500mg | エクア(ビルダグリプチン)50mg | |
エクメットLD | メトグルコ(メトホルミン)250mg | エクア(ビルダグリプチン)50mg | |
エックスフォージ | ディオバン(バルサルタン)80mg | ノルバスク(アムロジピン)5mg | |
カ | カデチアHD | ブロプレス(カンデサルタン)8mg | ヒドロクロロチアジド6.25mg |
カデチアLD | ブロプレス(カンデサルタン)4mg | ヒドロクロロチアジド6.25mg | |
カデュエット1番 | リピトール(アトルバスタチン)5mg | ノルバスク(アムロジピン)2.5mg | |
カデュエット2番 | リピトール(アトルバスタチン)10mg | ノルバスク(アムロジピン)2.5mg | |
カデュエット3番 | リピトール(アトルバスタチン)5mg | ノルバスク(アムロジピン)5mg | |
カデュエット4番 | リピトール(アトルバスタチン)10mg | ノルバスク(アムロジピン)5mg | |
カナリア | カナグル(カナグリフロジン)100mg | テネリア(テネリグリプチン)20mg | |
カムシアHD | ブロプレス(カンデサルタン)8mg | ノルバスク(アムロジピン)5mg | |
カムシアLD | ブロプレス(カンデサルタン)8mg | ノルバスク(アムロジピン)2.5mg | |
グルベス | グルファスト(ミチグリニド)10mg | ベイスン(ボグリボース)0.2mg | |
コディオEX | ディオバン(バルサルタン)80mg | ヒドロクロロチアジド12.5mg | |
コディオMD | ディオバン(バルサルタン)80mg | ヒドロクロロチアジド6.25mg | |
サ | ザクラスHD | アジルバ(アジルサルタン)20mg | ノルバスク(アムロジピン)5mg |
ザクラスLD | アジルバ(アジルサルタン)20mg | ノルバスク(アムロジピン)2.5mg | |
ソニアスHD | アクトス(ピオグリタゾン)30mg | アマリール(グリメピリド)3mg | |
ソニアスLD | アクトス(ピオグリタゾン)15mg | アマリール(グリメピリド)1mg | |
タ | テラムロAP | ミカルディス(テルミサルタン)40mg | ノルバスク(アムロジピン)5mg |
テラムロBP | ミカルディス(テルミサルタン)80mg | ノルバスク(アムロジピン)5mg | |
テルチアAP | ミカルディス(テルミサルタン)40mg | ヒドロクロロチアジド12.5mg | |
テルチアBP | ミカルディス(テルミサルタン)80mg | ヒドロクロロチアジド12.5mg | |
ハ | バルヒディオEX | ディオバン(バルサルタン)80mg | ヒドロクロロチアジド12.5mg |
バルヒディオMD | ディオバン(バルサルタン)80mg | ヒドロクロロチアジド6.25mg | |
プレミネントHD | ニューロタン(ロサルタン)100mg | ヒドロクロロチアジド12.5mg | |
プレミネントLD | ニューロタン(ロサルタン)50mg | ヒドロクロロチアジド12.5mg | |
マ | ミカトリオ | ミカルディス(テルミサルタン)80mg/ノルバスク(アムロジピン)5mg/ヒドロクロロチアジド12.5mg | |
ミカムロAP | ミカルディス(テルミサルタン)40mg | ノルバスク(アムロジピン)5mg | |
ミカムロBP | ミカルディス(テルミサルタン)80mg | ノルバスク(アムロジピン)5mg | |
ミコンビAP | ミカルディス(テルミサルタン)40mg | ヒドロクロロチアジド12.5mg | |
ミコンビBP | ミカルディス(テルミサルタン)80mg | ヒドロクロロチアジド12.5mg | |
メタクトHD | アクトス(ピオグリタゾン)30mg | メトグルコ(メトホルミン)500mg | |
メタクトLD | アクトス(ピオグリタゾン)15mg | メトグルコ(メトホルミン)500mg | |
ヤ | ユニシアHD | ブロプレス(カンデサルタン)8mg | ノルバスク(アムロジピン)5mg |
ユニシアLD | ブロプレス(カンデサルタン)8mg | ノルバスク(アムロジピン)2.5mg | |
ラ | リオベルHD | アクトス(ピオグリタゾン)30mg | ネシーナ(アログリプチン)25mg |
リオベルLD | アクトス(ピオグリタゾン)15mg | ネシーナ(アログリプチン)25mg | |
レザルタスHD | オルメテック(オルメサルタン)20mg | カルブロック(アゼルニジピン)16mg | |
レザルタスLD | オルメテック(オルメサルタン)10mg | カルブロック(アゼルニジピン)8mg | |
ロサルヒドHD | ニューロタン(ロサルタン)100mg | ヒドロクロロチアジド12.5mg | |
ロサルヒドLD | ニューロタン(ロサルタン)50mg | ヒドロクロロチアジド12.5mg |
*赤字がジェネリック、青字が糖尿病薬。
※あくまでこれは2018年4月15日現在のものです。今後さらに増えていくと思われます。
さて、一例を出すと先発品は「①ブロプレス+アムロジン=ユニシア」、ユニシアの成分がいずれもジェネリックになると「②カンデサルタン+アムロジピン=カムシア」です。
使う方は配合剤になる前の薬を覚えて、次に配合剤にする時のそれぞれの薬の量を覚えて、場合によっては配合剤のジェネリック医薬品の名前を覚えて…って無理です。
まだ、配合剤の名前が先発品の名前を組み合わせたものは覚えやすいですが、全く新規に名付けられると無理です。
ですので持ってこられた時は一覧表を見ながら元の薬を調べています。
配合剤の大きなメリット
- 飲む錠剤の量が減るので、服用の手間が減る
- 飲み忘れが減る
- 薬価が安くなる
内服薬の数が減り、指示どうりの服用ができるようになると血圧や血糖コントロールが改善するのはデータとして出ています。
糖尿病や高血圧や高脂血症の薬は、長期にわたって服用することが大事な薬なので、飲み忘れやめんどくささによる服用放棄が治療の一番のネックになります。
きちんと薬を飲んでコントロールできている状態にすることが必要なので、こっちの薬は飲んだけど、あっちの薬は飲み忘れているという状態だと、医師も薬の効果が十分に発揮されているか分からなくなります。
そうした状況を回避するためにも、薬の数を減らし、患者さんが何の薬かをしっかり見極めるようになり、きちんと全部の薬を医師の指示通りに飲むためにも、合剤は有意義です。
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