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医師が薦める二日酔い対策。お酒を飲む前と飲んだ後にすべきことは?

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1974年生まれ。2000年三重大学医学部卒業。三重県松阪市で内科クリニックを10年前からしています。また診療所に併設して有料老人ホーム、認知症対応型グループホームもあり、自宅生活の方も含め在宅医療も行っています。 地域のかかりつけ医として気軽になんでも相談してください。医療と介護の両面から一緒に考えます。
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二日酔いの代表的な症状とその原因

二日酔いの原因によって症状に違いがあります。

吐き気、頭痛

肝臓がアルコールを分解するときに発生する「アセトアルデヒドが体内に残ると、脳の血管が拡張され、頭痛の原因となる神経を刺激されます。

アセトアルデヒドは嘔吐中枢も刺激します。

そのため、吐き気も催します。

 

口の渇き

肝臓でアセトアルデヒドが分解される際、大量の水分が消費されます。

そのため、飲み過ぎなどによって肝臓がオーバーワークを強いられると、身体は脱水状態に陥ります

結果として翌日に「口の渇き」を覚えるようになります。

 

胸焼け、吐き気、嘔吐

アルコールの吸収する時に、胃酸過多の状態となり、胃が傷ついてしまいます。

「胸焼け」「吐き気」「嘔吐」の症状が出ます。

 

お酒を飲む前にできる二日酔い対策

二日酔い、悪酔いを防ぐのに、気を付けなくてはならないのは、アルコールの血中濃度を急激に上昇させないことです。

アルコールはほとんどが小腸で吸収されます。

いかに胃でのアルコール滞留時間を長くし、小腸へ送る時間を遅くするかが、アルコールの血中濃度を上げないポイントです。

 

お酒を飲む前に牛乳を飲む

よく「飲む前に牛乳を飲むと胃に膜が張って悪酔いしない」などと言われます。

牛乳には4%弱ほどの脂肪分が含まれているので多少なりとも効果は期待できます。

また、牛乳にはたんぱく質が多く含まれているので、胃粘膜の保護効果も期待できます。

ただし少量では胃全体に膜を張るまではいきません。

 

空腹でお酒を飲まない

タンパク質はALDHの活性化に有効です。

ALDHの力をより引き出すために、お酒の席で選ぶメニューをいくつか意識しましょう。

高タンパク質の食材といえばチーズ、豆類、肉類など。

例えば枝豆やチーズのクラッカー、ささみの焼き鳥あたりはいかがでしょうか。

ALDHとはAldehyde Dehydrogenase (アセトアルデヒド脱水素酵素) のことです。アルコールが分解される際にできる、アセトアルデヒドを分解する酵素です。

 

医師が薦める二日酔い予防・二日酔い時の漢方薬。五苓散と黄連解毒湯

漢方では一般に、悪酔い・二日酔い対策には五苓散、黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)が使われます。

場合によっては時間差で五苓散と黄連解毒湯の両方を使う方法もあります。

 

五苓散が向く二日酔いの症状

五苓散は、沢瀉(タクシャ)、猪苓(チョレイ)、茯苓(ブクリョウ)、白朮(ビャクジュツ)、桂皮(ケイヒ)の5つの生薬から成る漢方薬です。

慢性的な頭痛やむくみ、口渇、下痢、嘔吐、排尿困難といった『水毒』に有効です。

これらの症状は、『口は渇いているのに、足はむくんでいる』といった、体の中の水分貯留の偏りが原因です。

五苓散は体内の水の流れを整え、体内で偏った水の分布を均等にする効果があります。

五苓散は体質をあまり選びません。

多くの人がのむことができ副作用も少ない漢方薬です。

二日酔いでも、水毒が原因となる軽めの症状のときに適しています。

黄連解毒湯が向く二日酔いの症状

五苓散と並んで、二日酔い・悪酔い対策に使われるのが黄連解毒湯です。

この漢方薬は、黄連(オウレン)、黄芩(オウゴン)、黄柏(オウバク)、山梔子(サンシシ)の4つの生薬から成ります。

黄連解毒湯は『酒毒を消す』、つまり解毒剤的な役割をします。

通常、黄連解毒湯は余分な熱による炎症を抑えるのに用いられる漢方です。

一般的には解熱、のぼせ、赤ら顔、アトピー性皮膚炎などの改善のために処方されます。

胃腸などの消化器系の炎症も抑えまるので、二日酔いによる胃の不快感や頭痛などの緩和にも役立ちます。

飲み過ぎ全般に効果的です。

黄連解毒湯は、体力中等度以上でお酒を飲んで赤くなる、体が熱くなるタイプの方に向いています

 

ウコンは二日酔い予防に効くか?

〈ウコンは肝臓の機能を回復させ、アルコールの分解を促進するため身体にいい〉がウコンのイメージではないでしょうか?

実際CMではそのようなイメージを与えるように宣伝しています。

ウコンは、別名ターメリックと呼ばれ、胆汁の分泌を促すというメリットがあります。

ここから、肝臓に良いというイメージができたと思われます。

米ミネソタ大学の研究チームが最新の論文で「ウコンの主成分のクルクミンに薬効成分は確認できていない」という見解を発表しました。

原著はこちら⇒Journal of Medicinal Chemistry

今回発表された研究論文では、「そもそも体内に吸収されにくいので、薬効はあまり期待できない」と述べられています。

吸収されにくいクルクミンを市販のウコンドリンクで効果が出るほど飲もうとすれば、数百本レベルで飲まないと効果はでません。

また、元々多量飲酒傾向の方はウコンやシジミは摂るべきではありません。

多量飲酒により脂肪肝やアルコール性肝炎となっている可能性があります。

ウコンやシジミの鉄分が肝臓に悪影響を及ぼします。

このため二日酔い予防としてのウコンに関してはお勧めしていません。

 

飲んでいる最中にできること

・きちんと食べ物を食べながら飲酒する

豆腐、枝豆などたんぱく質が多く含まれている食べ物だとより効果的。

・飲酒の合間に水を沢山飲む

お酒とお水を交互に飲むぐらいが良い。

・ゆっくり自分のペースを守って飲む

・ちゃんぽんで飲まない

度数の異なるお酒をたくさん飲むと悪酔いしやすくなるので、2~3種類にとどめる。

 

二日酔いになってしまったら

水分補給をしてなるべく早くアセトアルデヒドを排出することが二日酔いの軽減になります。

具体的には

・飲酒後及び寝る前にお水をたくさん飲む。

お水をたくさん飲むことで、血中アルコール濃度を下げる効果があります。

飲んでいる間も飲んだ後もしっかり水分補給をしましょう。

 

・柿を食べる。

飲む前も有効ですが、飲んだ後も有効です。

 

・しじみのお味噌汁を飲む。

しじみには良質のたんぱく質を含む上に肝機能を向上させるタウリンなどの肝臓に良い成分が多く含まれています。

 

・熱めのシャワーを浴びる。

血中のアルコール濃度が下がります。

 

・できるだけ早く就寝し、睡眠時間を少しでも長くする。

たくさん寝て、身体がアセトアルデヒドを排出する以外の余分な仕事をさせないようにするとよいでしょう。

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1974年生まれ。2000年三重大学医学部卒業。三重県松阪市で内科クリニックを10年前からしています。また診療所に併設して有料老人ホーム、認知症対応型グループホームもあり、自宅生活の方も含め在宅医療も行っています。 地域のかかりつけ医として気軽になんでも相談してください。医療と介護の両面から一緒に考えます。
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