寒い季節のヒートショック予防~入浴・睡眠・起床・外出時別対策~
スポンサーリンク
ヒートショックによる死亡者数は交通事故より多い
今年は平年に比べて寒い日が続きます。
今日は出勤するなりかかりつけの患者さんの家族から電話がありました。
患者さんが風呂場で亡くなっているところを発見し、刑事さんが来ているので死体検案をしてくださいとのことでした。
多分入浴による急激な温度変化による血圧の変動にヒートショックを起こし亡くなったのでしょう。
ヒートショックとは一般的に「急激な温度変化による血圧の急変動などが身体に及ぼす衝撃」のことをいいます。
ヒートショックによる死亡者数は年間約19,000人もおり、決してまれなことではありません。
(ちなみに平成29年の交通事故死亡者数は全国で3,694人です)
スポンサーリンク
ヒートショックの原因
血圧は体内の血管が収縮すると上昇し、血管が拡張すると下降します。
入浴では、
1. 暖かい部屋から寒い脱衣室・浴室へ →寒さで血管が収縮 → 血圧上昇
2. 熱いお湯につかり身体が温まる →血管が拡張 →血圧下降
3. 温まった身体で寒い脱衣室へ →血管が収縮 → 血圧上昇
と血管に短時間の間に強い負担がかかります。
こういった負担は高齢者や血圧の高い人にとって、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞などの原因にもなります。
昔から年寄りに一番風呂はよくないと言われているのもこのためです。
スポンサーリンク
寒い季節の自宅での過ごし方
入浴時
- 脱衣所や浴室を暖め、他の部屋との温度差を小さくする。
- 湯温を40℃程度にし、5~10分くらいの入浴を目安にする。
- かけ湯をした後にゆっくりつかり、浴槽から急に立ち上がらない。
- 入浴前と後には水分をとる。
- 食後や飲酒後の入浴を避ける。体調不良時や薬剤服用後も避ける。
睡眠時・起床時
- 室温を20℃前後に設定し、部屋が暖まってから着替える。
- 洗顔はぬるま湯を使用する。
- 夜間や早朝にトイレに行く場合に備え、暖房便座や便座カバーを使用する。
- フローリングにカーペットなどを敷き、裸足を直接床に触れないようにする。
外出時
- マフラーや厚手の防寒着を着用する。
スポンサーリンク
ヒートショック予報も参考にしましょう
日本気象協会が運営する天気予報専門メディア「tenki.jp」では全国の市区町村ごと約1,900地点の7日先までの「ヒートショック予報」を提供しています。
ぜひ参考にしてください。
スポンサーリンク