更年期障害の症状と漢方薬
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1974年生まれ。2000年三重大学医学部卒業。三重県松阪市で内科クリニックを10年前からしています。診療所に併設して有料老人ホーム、認知症対応型グループホームもあり、自宅生活の方も含め在宅医療も行っています。
また、インスタグラムでフォロワー1万人超のアカウントを2つ運営するインスタグラマーでもあります。
地域のかかりつけ医として気軽になんでも相談してください。医療と介護の両面から一緒に考えます。
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更年期障害とは
更年期とは閉経の前後5年間、計10年間のことです。
この時期は女性ホルモンの1つであるエストロゲンの分泌量が急激に減ってきます。
エストロゲンの減少により現れる多種多様な症状を更年期症状といいます。
そのうち、日常生活に支障があるものを更年期障害といいます。
更年期女性の自覚症状
漢方薬による更年期障害治療が勧められる患者像
- ホルモン補充療法に抵抗感のある方
- よりナチュラルな治療法を希望される方
- 多様な神経身体症状があり、多剤併用処方となりがちな方
更年期障害に使用する漢方薬のトップ3
当帰芍薬散
症状:頭痛、めまい、肩こり
患者像:体力が弱く、貧血気味で少しむくみがあり、主に下半身の冷えを訴える。更に頭痛・めまい・肩こりなどがある女性。
加味逍遥散
症状:不眠、肩こり、疲れ
患者像:体力が弱く、肩こり・疲れがあり、様々に変化する精神神経症状を訴える女性。
桂枝茯苓丸
症状:高血圧、めまい、のぼせ、肩こり
患者像:体力があり、赤ら顔でのぼせを訴える女性。
先ずはこの3種のいずれかから試してみるとよいと思います。
更年期女性に使うその他の漢方薬
柴胡桂枝乾姜湯
症状:貧血、冷え、動悸
患者像:体力が弱く、貧血気味で冷えがあり、精神神経症状がある女性
温清飲
症状:皮膚の艶の悪さ、のぼせ
患者像:体力があり、皮膚の色つやが悪く、のぼせを訴える女性
五積散
症状:腰痛、関節痛、冷え
患者像:体力があり、冷えと腰痛・関節痛を訴える女性
通導散
症状:便秘、のぼせ
患者像:体力があり、便秘しがちな女性
温経湯
症状:手足のほとり、口唇の乾燥
患者像:体力が弱く、腰脚が冷え、手足がほとり、口唇の乾燥した女性
三黄瀉心湯
症状:精神神経症状、心窩部の抵抗・圧痛、のぼせ
患者像:体力があり、のぼせを訴え、精神神経症状を示し、便秘のある女性
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1974年生まれ。2000年三重大学医学部卒業。三重県松阪市で内科クリニックを10年前からしています。診療所に併設して有料老人ホーム、認知症対応型グループホームもあり、自宅生活の方も含め在宅医療も行っています。
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