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ノロウイルスも流行中。ノロウイルスの予防と治療

 
この記事を書いている人 - WRITER -
1974年生まれ。2000年三重大学医学部卒業。三重県松阪市で内科クリニックを10年前からしています。診療所に併設して有料老人ホーム、認知症対応型グループホームもあり、自宅生活の方も含め在宅医療も行っています。 また、インスタグラムでフォロワー1万人超のアカウントを2つ運営するインスタグラマーでもあります。 地域のかかりつけ医として気軽になんでも相談してください。医療と介護の両面から一緒に考えます。
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相変わらず寒い日が続きインフルエンザも流行っています。

最近ノロウイルスが原因と思われる感染性胃腸炎の患者さんも来るようになりました。

《思われる》と書くのは外来ではインフルエンザみたいに簡易キットで確定診断をしません。

迅速診断キット自体は発売されていますが、3歳未満の乳幼児と65歳以上の高齢者にしか保険適応がありません

また、外来で便採取が必要になるのもしない理由の一つです。

 

ノロウイルスの迅速診断キットの保険適応が限られる原因

  1. 3歳未満の乳幼児と65歳以上の高齢者は高リスクグループで重症化しやすいこと。
  2. 低リスクグループの方に診断してもインフルエンザのように特効薬が無いため、診断してもしなくても治療方針は変わらないこと。

(但し、飲食店などに勤務されている方が会社への報告のため診断を希望されるときは後日自費にて検査は行っています。)

 

積極的にノロウイルス迅速診断キットを使うとき

逆に65歳以上で介護施設等へに入居されている方が胃腸症状を訴えた時は検査を行います。

ノロウイルスと確定することで発症者を隔離し、介護の際も他の入居者への感染拡大予防策を取ることができます。

ノロウイルスは手指や食品などを介して、経口で感染し、ヒトの腸管で増殖し、おう吐、下痢、腹痛、微熱などを起こします。

 

ノロウイルス感染症の治療

ノロウイルスの治療に特効薬はありません。

頻回の下痢を生じるため下痢止めを希望されますが、逆に強力な下痢止めを使うと腸内にウイルスが長く貯留することになり治癒が遅れます

脱水になっていたら点滴をすることで水分補給を行い、後は整腸薬と五令散、経口補水液による治療となります。

 

ノロウイルスの予防

ノロウイルスにかかららないようにするにはうがい手洗いです。

家庭内で一人発症するとたいてい家庭内感染を来たします。

病医院では吐物へ次亜塩素酸(ハイターと同じです)で消毒処置をします。

ノロウイルスはアルコールでも死滅しないためウェットティッシュも無効です。

 

ノロウイルスとB型インフルエンザ

またB型インフルエンザも胃腸症状を来たすことがあるため、この時期は診断に迷います。

発熱・下痢・嘔吐症状の方が来た場合、先ずインフルエンザ検査を行い、陰性であればノロウイルスと考えて治療を行っています。

厚生労働省によるノロウイルスQ&Aはこちらです。

 

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