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骨密度測定の必要性

 
この記事を書いている人 - WRITER -
1974年生まれ。2000年三重大学医学部卒業。三重県松阪市で内科クリニックを10年前からしています。診療所に併設して有料老人ホーム、認知症対応型グループホームもあり、自宅生活の方も含め在宅医療も行っています。 また、インスタグラムでフォロワー1万人超のアカウントを2つ運営するインスタグラマーでもあります。 地域のかかりつけ医として気軽になんでも相談してください。医療と介護の両面から一緒に考えます。
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閉経後の女性は骨が弱くなりだします

女性は閉経すると骨が弱くなりだすということは知っている方が多いと思います。

ではどのくらい弱くなるかというと下の図を見てもらうと分かり易いと思います。

男女ともに50歳を過ぎた頃から減り始めますが、女性は閉経に伴う女性ホルモンの分泌量減少のために急激に骨量が減少し、骨粗鬆症のレベルまで低下します。

そのため閉経を迎えた女性の方は定期的に骨量検査を行い、骨粗鬆症と診断されたら早目の治療を行うことが骨折の予防となり、しいては健康長寿の元となります。

 

当院での骨密度測定の方法

骨密度測定にはいくつか方法がありますが当院ではレントゲンの板の上に両手を置いていただき撮影するだけの簡単な方法で検査をします。

骨密度は、若い人(20~44歳)の平均値と比べてどれくらい減っているかを計算した「YAM」(YAM=Young Adult Mean)で示されます。

例えば「YAM80%」は「骨密度が若い人の平均の80%」という意味です。

 

骨量の判定

このような表で現在の骨密度を表示します

 

骨粗鬆症と診断された場合

上記の検査で骨量減少~骨粗鬆症と診断された場合は治療を行うことが望ましいです。

薬を飲む前に骨粗鬆症以外の病気でないかどうかを、血液や尿の検査で調べます。

また、血中や尿中の骨形成や骨吸収マーカー(骨形成や骨吸収の際に血液中に放出される物質)を測定することで、骨の代謝の状態を知ったり、薬の治療効果をみることができます。

その上で治療開始となりますが、まずは食事療法と運動療法が必要です。

最近は骨粗鬆症治療薬もたくさん種類があります。

 

①食事療法

骨粗鬆症の治療や予防に必要な栄養素は、骨の主成分であるカルシウムやタンパク質、骨の再生に必要なビタミンD、ビタミンKなどです。

カルシウムは食品として1日700~800mg、ビタミンDは1日400~800IU、ビタミンKは1日250~300μgをとることが勧められています。

これらの栄養素を積極的にとりながら、バランスの取れた食生活を送ることが大切です。

 

②運動療法

骨は、運動をして負荷をかけることで増えて丈夫になります。

さらに、筋肉を鍛えることで体をしっかりと支えられるようになったり、バランス感覚がよくなったりし、ふらつきがなくなって、転倒を防ぐこともできるため、運動療法は骨粗鬆症の治療に不可決です。

骨量を増やすためにはウォーキングやエアロビクスなど、中程度の強度のある運動が効果的ですが、必ずしも激しい運動をする必要はありません。

散歩などを毎日あるいは週に数回、長く続けていくことが大切です。

背骨の骨折を防ぐためには、背筋を鍛えるような運動が勧められます。

 

③薬物療法

食事療法や運動療法を行うと同時に、骨の吸収を防ぎ骨量を増やす薬骨の形成を促進し、骨量を増やす薬、あるいは骨の代謝を助ける薬を使って治療を行います。

また、腰や背中に痛みがある時は、痛みを取る薬も使います。

これらの薬を患者さんの状態や年齢、症状に応じて使い分けます。

 

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