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10月20日は世界骨粗鬆症デーです。骨を守る3つのポイント。

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1974年生まれ。2000年三重大学医学部卒業。三重県松阪市で内科クリニックを10年前からしています。また診療所に併設して有料老人ホーム、認知症対応型グループホームもあり、自宅生活の方も含め在宅医療も行っています。 地域のかかりつけ医として気軽になんでも相談してください。医療と介護の両面から一緒に考えます。
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毎年10月20日は世界骨粗鬆症デー

世界骨粗鬆症デーは、英国骨粗鬆症学会が1996年10月20日に骨粗鬆症の啓発を目的に創設したものを1997年に国際骨粗鬆症財団が引き継ぎ、「世界から骨粗鬆症による骨折をなくす」ことを目標に地球規模で展開しています。

 

骨折にも季節性があります

高齢者に多い大腿骨近位部骨折(脚の付け根の骨の骨折)は秋から冬に多いという報告があります。

骨折にも季節性があるのは初めて知りました。

その理由として寒さで日光に当たる時間が減りビタミンDの生成が減ることと、厚着による運動機能の低下ということだそうです。

 

 

骨に関するデータ

50歳以上の女性が骨折する確率は1/3、50歳以上の男性が骨折する確率は1/5です。

生涯で骨粗鬆症により骨折する割合は、女性では、50歳で46.4%、80歳で31.7%。男性では、50歳で22.4%、80歳で15.3%です。

 

骨折前の歩行状態に回復しない割合は40%です。

大腿骨骨折(足の付け根の骨折)後1年で、骨折前の歩行状態に回復した割合は約60%であり、約40%は元の状態に回復しなかったことが示されています。

 

足の付け根の骨折後1年以内の死亡率は20~24%です。

大腿骨骨折後1年以内の死亡率は20%(95%CI:16~24%)でした。実は下手なガンよりも死亡率が高いのです。

 

骨折を起こしやすい患者像

一般的に骨折を起こしやすい患者像は、高齢となって骨が脆くなり、そこへ入院などで足腰が弱り認知症も合併し転倒して骨折を来すイメージがあります。

診察をしていても運動をしない高齢者は筋肉量も減るため、寒さへの抵抗性も下がり、夏でも厚着をしている方が多いです。

 

骨折を起こしにくい患者像

逆に言えば、高齢となっても畑仕事や屋外での運動をしていて、認知症もなくバランスよく食事をし、前期高齢者の頃から骨粗鬆症の治療をしている方は後期高齢者となっても骨密度が保たれ、歩行も安定しており、骨折をすることは少ないです。

 

骨折後寝たきりも多いです

骨粗鬆症は無症状で進行するため、骨折を来して初めて骨粗鬆症の治療を開始することは珍しくありません。

しかし大腿骨近位部骨折を来して手術をしても歩けずにそのまま寝たきりとなる方も多いです。

 

骨を守るために大事な3つのポイント

  1. 適度な運動
  2. 十分な栄養
  3. 検査     です。

特に女性の方は閉経後は急に骨密度が低下していきます。

閉経後は年に1回は骨密度検査を行い、骨密度が低下していると指摘されたら早めに治療を開始することが元気に老後を過ごす秘訣の一つです。

 

閉経後の女性は骨が弱くなりだします

女性は閉経すると骨が弱くなりだすということは知っている方が多いと思います。

ではどのくらい弱くなるかというと下の図を見てもらうと分かり易いと思います。

男女ともに50歳を過ぎた頃から減り始めますが、女性は閉経に伴う女性ホルモンの分泌量減少のために急激に骨量が減少し、骨粗鬆症のレベルまで低下します。

そのため閉経を迎えた女性の方は定期的に骨量検査を行い、骨粗鬆症と診断されたら早目の治療を行うことが骨折の予防となり、しいては健康長寿の元となります。

 

当院での骨密度測定の方法

骨密度測定にはいくつか方法がありますが、当院ではレントゲンの板の上に両手を置いていただき撮影するだけの簡単な方法で検査をします。

骨密度は、若い人(20~44歳)の平均値と比べてどれくらい減っているかを計算した「YAM」(YAM=Young Adult Mean)で示されます。

例えば「YAM80%」は「骨密度が若い人の平均の80%」という意味です。

 

骨量の判定

骨量の判定の表

 

骨粗鬆症と診断された場合

上記の検査で骨量減少~骨粗鬆症と診断された場合は治療を行うことが望ましいです。

薬を飲む前に骨粗鬆症以外の病気でないかどうかを、血液や尿の検査で調べます。

また、血中や尿中の骨形成や骨吸収マーカー(骨形成や骨吸収の際に血液中に放出される物質)を測定することで、骨の代謝の状態を知ったり、薬の治療効果をみることができます。

その上で治療開始となりますが、まずは食事療法と運動療法が必要です。

最近は骨粗鬆症治療薬もたくさん種類があります。

 

①食事療法

骨粗鬆症の治療や予防に必要な栄養素は、骨の主成分であるカルシウムやタンパク質、骨の再生に必要なビタミンD、ビタミンKなどです。

カルシウムは食品として1日700~800mg、ビタミンDは1日400~800IU、ビタミンKは1日250~300μgをとることが勧められています。

これらの栄養素を積極的にとりながら、バランスの取れた食生活を送ることが大切です。

 

②運動療法

骨は、運動をして負荷をかけることで増えて丈夫になります。

さらに、筋肉を鍛えることで体をしっかりと支えられるようになったり、バランス感覚がよくなったりし、ふらつきがなくなって、転倒を防ぐこともできるため、運動療法は骨粗鬆症の治療に不可決です。

骨量を増やすためにはウォーキングやエアロビクスなど、中程度の強度のある運動が効果的ですが、必ずしも激しい運動をする必要はありません。

散歩などを毎日あるいは週に数回、長く続けていくことが大切です。

背骨の骨折を防ぐためには、背筋を鍛えるような運動が勧められます。

 

③薬物療法

食事療法や運動療法を行うと同時に、骨の吸収を防ぎ骨量を増やす薬骨の形成を促進し、骨量を増やす薬、あるいは骨の代謝を助ける薬を使って治療を行います。

また、腰や背中に痛みがある時は、痛みを取る薬も使います。

これらの薬を患者さんの状態や年齢、症状に応じて使い分けます。

まとめ

骨を守るのに大事なのは、適度な運動・十分な栄養・検査の3つ。 

閉経後の女性は定期的に骨密度測定検査を受けましょう。

 

下記の骨の健康度チェック表で気になった方は一度検査を受けてみませんか?

 

 

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