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転ばぬ先の杖。自宅での高齢者の転倒予防対策について解説

 
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1974年生まれ。2000年三重大学医学部卒業。三重県松阪市で内科クリニックを10年前からしています。診療所に併設して有料老人ホーム、認知症対応型グループホームもあり、自宅生活の方も含め在宅医療も行っています。 また、インスタグラムでフォロワー1万人超のアカウントを2つ運営するインスタグラマーでもあります。 地域のかかりつけ医として気軽になんでも相談してください。医療と介護の両面から一緒に考えます。
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こんにちは!

三重県松阪市の医療と介護の専門家、西井医院の院長(  @nishii.hospital)です。

今回は介護度の悪化の原因となる転倒の予防についてです。

 

高齢になるとなぜ転倒が増えるのか

人間は年を取るとともに筋力の低下や、歩行障害、視力の衰えなどが生じます。

これら様々な要因が重なって、バランスが悪くなり転倒しやすくなります。

高齢者になるとこれらの要因に加えて、病気や服薬によって転倒するリスクがさらに高まり、思わぬ場所で事故が発生することもあります。

高齢者やその家族にとって、転倒は寝たきりにつながる重大な事故になりかねず、その危険性を前もって知って、対策をしておくことが大切です。

今回は高齢者の転倒リスクとその予防法及び対策について自宅でできることを紹介します。

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高齢者にとってなぜ転倒が高リスクなのか

転倒は若い人なら軽いけがで済むことが多いです。

しかし高齢者にとって転倒は大きな事故につながることがままあります。

高齢者にとっての転倒の危険性について解説します。

 

●転倒は要介護の要因


「平成29年版 高齢社会白書(全体版)」によると、高齢者が「要介護」となる主な原因は、脳血管疾患(脳卒中)、認知症、高齢による衰弱と続き、「骨折・転倒」は全体の12.2%を占め、4番目の多さになっています。

転倒により動けない状態が長く続くと、歩行機能が衰え、「要介護」となる可能性があります。

 

転倒は自宅で起こることが多い

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転倒には「生活環境」「病気」「薬」など様々な原因があります

転びやすい服装(裾の長い服やサンダル)を避けて、家の中を片づけてつまづきにくい環境を整えましょう。

足やひざの痛み、白内障、めまいといった転倒を招きやすい病気があれば治療をすることも大事です。

そして、眠気やふらつきを起こす作用のある薬を飲んでいるときは、特に夜間のお手洗い時に気をつけましょう。

歩くのが速い人は転倒しにくいといいます。

日頃から運動をして筋力をつけたり、身のこなしを軽くすることも転倒予防に効果的です。

 

お勧めの転倒予防対策

家の中の転倒対策

段差には斜面をつくることで足の引っかかりを予防します。

色々なサイズが売っていますので、自宅の段差を測定した上で購入しましょう。

 

電気器具のコードは固定する。

プロテクターモールで電気コードをカバーすると段差も無くなり安全です。

 

絨毯やマットのへりを固定する。

両面テープや滑り止めテープ、滑り止めシートを使うと簡単です。

 

手すりをつける。

これは素人が手を出さない方が無難です。

介護保険でも設置が可能です。

業者さんに依頼しましょう。

 

足元灯をつける。

コンセントに差し込むタイプで人感センサーがついていると電池交換も要らず便利です。

 

外での転倒対策

靴は滑りにくくかかとの低いものにする

「ケアシューズ」で検索するとたくさん出てきますが、実際に履いてみて自分に合ったものを選びましょう。

高齢者向けの靴選びのポイント

① 自分が履いてみて軽いと感じる(重いと感じない)

② 靴を履いた状態でつま先に5~10mm程度の余裕があるもの

③ つま先部分が反り上がった形状

④ 開口部が広く、脱ぎ履きしやすい

⑤ 素材が柔らかい

⑥ かかとがしっかりしている(固定される)

 

杖を使う

2本杖の方が両手両足の4点で支えて転倒を防止になります。

1本杖に比べて安定感のある歩行ができます。

 

かばんはリュックなどの両手が空くものにする

 

最後に

いかがだったでしょうか?

私も医師になって20年ほど経ちましたが、これまでに二~三百人位は転倒し寝たきりとなった人を診てきました。

自宅での転倒は本当に多いです。

高齢者の方は外で転倒してケガをするのではなく、自宅で転倒して結果的に動けなくなるのです。

転倒する前に対策をしておきましょう。

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1974年生まれ。2000年三重大学医学部卒業。三重県松阪市で内科クリニックを10年前からしています。診療所に併設して有料老人ホーム、認知症対応型グループホームもあり、自宅生活の方も含め在宅医療も行っています。 また、インスタグラムでフォロワー1万人超のアカウントを2つ運営するインスタグラマーでもあります。 地域のかかりつけ医として気軽になんでも相談してください。医療と介護の両面から一緒に考えます。
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