三重県松阪市の医療と介護の専門家 

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足がむずむずして眠れない!レストレスレッグス症候群かも?

 
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1974年生まれ。2000年三重大学医学部卒業。三重県松阪市で内科クリニックを10年前からしています。診療所に併設して有料老人ホーム、認知症対応型グループホームもあり、自宅生活の方も含め在宅医療も行っています。 また、インスタグラムでフォロワー1万人超のアカウントを2つ運営するインスタグラマーでもあります。 地域のかかりつけ医として気軽になんでも相談してください。医療と介護の両面から一緒に考えます。
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こんにちは!

三重県松阪市の医療と介護の専門家、

西井医院の院長(  @nishii.hospital)です。

 

夕方、リラックスしている時や夜眠りにつくときにこんな症状はありませんか?

  • むずむずする
  • ほてる
  • だるい
  • ちくちくする
  • 脚を動かしたくなる
  • 痙攣する
  • 足が笑う
  • かきむしりたくなる
  • 痛い
  • 電流が流れている
  • 足がでたらめに動く

脚を中心にからだの内側から不快な感覚が起こり、足をじっとできないといった症状があればレストレスレッグス症候群かもしれません。

 

レストレスレッグス症候群(restless legs syndrome:RLS)とは

レストレスレッグス症候群は『むずむず脚症候群』『下肢静止不能症候群』ともいいます。

主に下肢に不快な症状を感じる病気です。

院長
レストレス(restless)とは「そわそわした」、「絶え間なく動く」という意味です。

 

レストレスレッグス症候群に特徴的な自覚症状4つ

1. 脚に不快な感覚が起こり、脚を動かしたくてたまらなくなる。

脚の表面ではなく脚の深い部分に不快な感じがあります。

両方の脚に不快感が出ることが多いです。

但し片方にしか出ない場合もあります。

進行すると、脚以外にも症状があらわれることもあります。

 

2. 安静にして、横になったり座ったりしているとあらわれたり、症状が強くなる。

横になったり、座ったりして数分から1時間以内に症状が出てくることが多いです。

長時間座ることができず、仕事や勉強に集中できなかったり、乗り物に乗ることを苦痛を感じることもあります。

 

3. 脚を動かすと不快な感覚が軽くなる。

足を叩く、さする、歩くなど脚を動かすと、その間は症状が軽くなったり、治まったりします。

身体のどこかを動かしていれば症状が軽くなるのも特徴です。

運動を止めると症状が再発することが多いです。

 

4. 夕方から夜にかけて悪くなる。

夕方から夜になると症状があらわれたり、強くなる傾向があります。

1日の中で時間帯により、症状の強さが変化するのが特徴です。

進行すると昼間に症状があらわれることがあります。

 

レストレスレッグス症候群は、医師が患者さんの症状を聞き取って診断する病気です。

そのため、患者さんから症状をできるだけ正確に問診する必要があります。

 

医師に伝えるチェックリストのダウンロードはこちら⇒PDF

 

院長
レストレスレッグス症候群と似た症状があらわれ、間違われやすい病気があります。

レストレスレッグス症候群とよく似た症状を示す病気

 

  • 不眠症 (夜眠れない)
  • うつ病 (気持ちが落ち込む)
  • 皮膚疾患 (皮膚の不快な感覚)
  • 坐骨神経痛 (脚の痛み・不快感)

 

レストレスレッグス症候群の原因

原因は大きく2つに分けられます。

 

1. 特発性

特発性とは原因不明ということです。

ハッキリとはしていませんが、次の3つが考えられています。

  1. 神経細胞の異常
  2. 鉄分不足
  3. 遺伝

 

2. 二次性

鉄欠乏性貧血、透析(末期腎不全)、糖尿病、リウマチ、パーキンソン病などの病気や妊娠などが原因で起こります。

 

レストレスレッグス症候群の治療

レストレスレッグス症候群の治療は薬を使うものと使わないものがあります。

 

薬を使わない治療

鉄分の補給

  • 鉄分不足の場合には、鉄剤を服用します。
  • 女性は月経により鉄分不足になることがあります。

原因となる基礎疾患の治療

  • 二次性のレストレスレッグス症候群では原因となっている病気の治療が大事です。

カフェイン・アルコール・喫煙を控える

  • コーヒーやお茶などに含まれるカフェインは、レストレスレッグス症候群の症状を悪化させます。カフェインを含む飲み物を摂り過ぎないようにしましょう。
  • アルコール、喫煙もレストレスレッグス症候群の症状を悪化させます。できるだけ控えましょう。

睡眠衛生の改善

  • 規則的な就寝・起床を心がける。
  • 就寝前の激しい運動は避ける。
  • 就寝前に短時間歩いたり、脚のマッサージは良い。

その他

  • お風呂やシャワーなどの温度刺激により、症状が軽減することがあります。
  • 全く動かないことや、逆に激しすぎる運動は症状が起きる原因になることがあります。

薬を使う治療(薬物療法)

非薬物療法で改善しない場合や、症状がひどい場合はお薬を使います。

日本で保険適応がある薬は2種類あります。

 

ドパミンアゴニスト(弱くなったドパミン神経の働きを補う)

院長
嘔気・嘔吐,眠気,めまい,疲労感などの副作用に注意が必要です。

 

抗けいれん薬(神経の興奮を抑え、症状を抑える)

院長
有痛性の感覚を訴える場合に有効です。

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意外と多いレストレスレッグス症候群

 

出典:Allen, R. P. et al: Arch. Intern. Med., 165(11), 1286-1292, 2005

 

レストレスレッグス症候群は、日本人の2~5%が持っているといわれます。

特に40歳以上の中高年に多く、女性が男性の1.5倍といわれています。

 

レストレスレッグス症候群の受診するタイミング

日常生活に悪影響を及ぼすようになってきたら、早めに受診しましょう。

入眠障害,中途覚醒といった種々の不眠が起こり、さらに不眠により必要な夜間睡眠量が確保できないため,日中の眠気が生じるといった悪循環を生じることもあります。 

院長
脚を動かせばよくなるので我慢しがちです。

脚がむずむずするようならお医者さんに相談しましょう。

 

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