血圧計はどれを選ぶ? 機種による違いと院長が薦める家庭用血圧計
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こんにちは!
三重県松阪市の医療と介護の専門家、
西井医院の院長( @nishii.hospital)です。
今回は外来でよく聞かれる「血圧計はどれを選んだらいいですか?」という質問に各血圧計のメリット・デメリットを含めて解説します。
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家庭血圧測定の重要性
高血圧治療のガイドラインも、家庭での血圧測定を重視する方向に改訂
治療のガイドラインも、家庭での血圧測定を重視する方向に変わってきています。
日本高血圧学会では、医師向けに高血圧の治療方針を定めた「高血圧治療ガイドライン」を定めています。
2014年に改訂された最新版では、家庭での血圧測定を重視する方針が強く打ち出されました。
このガイドラインでは「診察室血圧と家庭血圧の間に診断の差がある場合、家庭血圧による診断を優先する」とも記されています。
また、一部の病気を除き、家庭で測定した血圧を、治療の目標値とすることも定められました。
たとえば「若年、中年、前期高齢者」では、診察室血圧「140/90mmHg未満」という目標とともに、家庭血圧「135/85mmHg未満」という目標が設定されています。
毎日、自宅の血圧計で計測する数値が、そのまま治療の目標値であるという、とても分かりやすい形になりました。
家庭で測る血圧が、正式な治療の目標値となることで、毎日血圧測定を続けるモチベーションにもなります。
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院長が薦める血圧計のタイプはコレ!
誤差が少なく正確に測定できるというポイントを重視するのであれば、「上腕式血圧計」を選択するのが一番です。
日本高血圧学会(https://www.jpnsh.jp/)でも同じように上腕式血圧計を勧めています。
手首式血圧計を薦めない理由
手首で測定するタイプの血圧計は、測る度に異なる数値がでることが多く、正確な測定が出来ないことが多々あります。
これは手首式血圧計は、”測り方に”よる影響を受けやすいことが要因の一つです。
手首での測定は体勢に制約がないため、毎回測定するポーズが違っていたり、メーカーが推奨する測定方法が守られていないなどが原因と考えます。
市販されている血圧計の種類
1. 上腕式<腕に帯を巻き測るタイプ>
病医院で測定する時に使うタイプです。
より、正確に血圧を測るのであれば右腕より左腕で測定した方が心臓に近い部位で測るので正確です。
メリット:正確な血圧が表示される。コンパクトにまとまる。
デメリット:一人で測ろうとすると巻きにくい。
2. 上腕式<全自動(腕を通す)タイプ>
腕を入れるだけで簡単に測定できます。
ただ少し大きくなり持ち運びには不便です。
メリット:腕を入れるだけで正しい測定姿勢で血圧を測ることができる。
デメリット:折り畳みできず、持ち運びに不便。
3. 手首式
小型で持ち運びにも便利です。
外出先などでも血圧を測定することも簡単です。
メリット:持ち運びしやすく、簡便に測定できる。価格も安い。
デメリット:一番血圧が不正確に測定される。姿勢により値が低く出やすい。
4. 上腕式自動血圧計
商業施設などにも置いてあるタイプです。
正しいひじの位置や姿勢を作ることができます。
ひとりでも簡単に正確な血圧測定ができます。
メリット:血圧測定時の姿勢が正しくなり、正確な血圧を測れる。
デメリット:大きいため据え付けでないと使用できない。値段が高い。
血圧計メーカーによる違い
血圧計はメーカーによって測定方法に違いがあります。
【コロトコフ法】
医師が聴診器で血管音を聴いて血圧を測るのと同じ測定方法で、高感度マイクで血管音を聴いて測るタイプです。
テルモの血圧計で採用されている方式です。
【オシロメトリック法】
血液が流れる時に、血管壁に生じる振動(脈波)の変化で血圧を測定するタイプです。
オムロン、シチズン、パナソニック、タニタなどの血圧計で採用されている方式です。
コロトコフ法とオシロメトリック法、どっちを選ぶ?
正しい測定方法で測ることができるのなら、コロトコフ法で測るテルモ製が一番正確です。
但しコロトコフ法は使い方によっては測定誤差が出やすいこともあります。
自分が血圧計をどんな風に扱うかによって選ぶのが良いでしょう。
ちなみに医療機関でおそらく一番使われているのはテルモの「エレマーノ」です。
院長が薦める家庭用血圧計の一押しはコレ!
アームイン血圧計 テルモ電子血圧計ES-P2020ZZ
特長
- 医師や看護師と同じ 血管音で測る
- 国内 最小・最軽量※
※腕挿入型の上腕式血圧計の体積(幅×奥行×高さ)と本体質量において(2016年6月1日 現在)テルモ調べ
- シンプルで大きな操作ボタン、ワンボタンで測定開始
- 大きな文字の液晶画面
測定の開始も終了も、ワンプッシュ。ボタンも大きめで、見やすく、操作しやすい設計です。
- 左右どちらでも正確測定
左右どちらの腕でも、動脈上にきちんとマイクがあたり、血管音を測定できます。さらに、ノイズセンサにより、振動などによるノイズを除去し、血管音のみを正確に検出します。
- オートパワーオフ
- 測定中も見やすい表示角度 約20°の画面
- 体が動いたら、体動マークでお知らせ
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