冬の肩こりに葛根湯 ~冬の肩こり対策のツボと生活習慣も教えます~
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こんにちは!
三重県松阪市の内科医で西井医院の院長(@nishii.hospital)です。
「葛根湯」と言えば、風邪のひき始めのイメージですが、さらに頭痛や肩こりにも使うことがあります。
寒い冬はついつい体が縮こまると、肩への血流も悪くなり肩こりを生じやすくなります。
肩こりの改善は生活から
入浴はシャワーですまさずに湯船につかり、しっかり身体を温めて血行を良くしていきましょう。
ぬるめのお湯にゆっくりつかるのがポイントです。
同じ姿勢が長時間続いた時は、首や肩を回したり、ストレッチで身体を伸ばすなど、こまめに心と身体の緊張をほぐしましょう。
胃腸の疲れは肩こりの大きな原因になります。
冷たいもの、生もの、油っぽいもの、甘いものはできるだけ控えて、規則正しい食生活をこころがけましょう。
タマネギ、ショウガ、ニンニク、ラッキョウなどの「辛味野菜」や、黒豆、酢など、血の巡りが良くなる食材を生活に取り入れましょう。
肩こりのツボ 肩井(けんせい)
首のつけ根と肩先の真ん中あたりにあるツボです。
リンパ液の巡りをよくして肩や首のこり、痛みによいと言われています。
反対側の手の中指をツボにあて、ゆっくりと息を吐きながら10秒程押していきます。
葛根湯は身体を内側から温める
葛根湯は発熱が無くても、うなじや背中が緊張しているようなときに身体を温め、筋肉の緊張を和らげ痛みを楽にしてくれます。
基本的には体力がある「実証(じっしょう)」の人に向く漢方です。
「葛根湯は風邪薬」と思われがちですが、本来、漢方薬は”証”に合わせてのむもので、葛根湯の”証”は風邪のひき始めでゾクゾク寒気がするときや、首筋や肩がこるような状態です。
葛根湯に含まれる成分の麻黄(マオウ)には発汗作用があり、体の熱や腫れ、あるいは痛みを発散させて治します.
肩こりの場合はあまり難しいことを考えることなく、葛根湯を頓服でのむと効果が見られる場合が多いです。
ただし、麻黄には交感神経を興奮させる作用がありますので、高血圧や心臓疾患のある方は、夜寝る前の服用はやめたほうが良いでしょう。
また、風邪で服用する場合でも、3日から4日経って、汗が出てしまっている場合は他の漢方薬に変える必要があります。
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