脳卒中の原因となる冬の悪習慣3つと早朝高血圧
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脳卒中とは
「卒中」という言葉は突然に急激な症状を発作的に起こすことを言います。
脳卒中とは脳梗塞・脳出血・くも膜下出血といった脳の血管に障害が起こって生じる病気の総称です。
それぞれ脳梗塞は脳血管が「詰まる」、脳出血とくも膜下出血は脳血管が「破れる」という違いがあります。
脳卒中についての詳しい記事はこちら⇒脳卒中ってどんな病気? ~脳卒中週間が始まりました~
脳卒中の主症状
脳卒中の主症状は、以下の5つです。
- 片方の手足・顔半分の麻痺・シビレが起こる
- ろれつが回らなくなる、言葉が出なくなる、他人の言うことが理解できなくなる
- 力はあるのに立てなくなる、歩けなくなる、フラフラする
- 片方の目が見えなくなる、物が二つに見えるようになる、視野の半分が欠ける
- 経験したことのない激しい頭痛がする(くも膜下出血の場合)
いずれも突然に発症します。
そして麻痺やしびれが体の片側にあらわれます。
脳卒中を起こすと、これらの症状のうち、ひとつだけが現れることもあれば、複数の症状が重なって出現することもあります。
発症部位が悪いと意識障害を生じたり、死ぬこともあります。
冬に脳卒中が増える理由
冬は血圧の変動幅が大きくなる
冬に増える脳卒中は脳出血が多くなります。
これは寒さにより血管が収縮し血圧が上昇し、脳血管の弱くなっている所に圧がかかり破れるからです。
また、部屋の温度差が暖房している部屋とそうでない部屋との間で大きくなり、血圧の変動幅が大きくなります。(重症になるとヒートショックになります。)
参考⇒ヒートショックに注意!
これは、体を寒さから守るため、ストレス反応の一つとして交感神経系の働きが強くなり、アドレナリンなどのホルモン分泌が増えるからです。
脳梗塞に原因となる冬場の脱水を招く危険な行為3つ
冬場の脳卒中の中でも脳梗塞リスクを高める因子として意外ですが脱水があります。
夏ならわかりやすいですが、冬でも脱水状態になることは珍しくないです。
1. 長時間の入浴は汗を排出して脱水になります
「外が寒くて、体が芯まで凍えたから……」などと高温の湯船に意識的に長くつかると、脱水のリスクは高まります。
お風呂に入る前にコップ1杯の水分を補給するだけでも脱水予防につながります。
2. こたつや電気毛布にも要注意
電気毛布で寝床を温め、電気をつけたまま眠っている人もいるかもしれません。
つけっぱなしにして眠ると、不感蒸泄(ふかんじょうせつ: 自覚することなく気道や皮膚から蒸散する水分)で体内の水分が失われます。
最終的に脱水状態になり、脳梗塞のリスクを高めます。
3. 飲酒も脱水の原因になります
アルコールには利尿作用があるため、飲酒は全体的に脱水傾向に働きます。
冬場には忘年会や新年会など宴会が多く、アルコールを摂取する機会が増えます。
飲酒後の入浴やサウナはかなりの脱水となります。
血液は粘性が高まるため、血管が詰まりやすくなって脳梗塞発症のリスクは高まります。
酔いがさめるまで入浴は控えましょう。
脳出血の起こりやすい時間
脳卒中の発作は、1日の中では早朝から正午に起こりやすいです。
その原因のひとつとして注目を浴びるのが「早朝高血圧」です。
昼間の血圧が正常でも、朝の血圧が特に高い人がいます。
降圧薬を飲んでいても、気を付けなければいけません。。
高血圧患者さんの2人に1人は早朝高血圧を合併していると言われています。
早朝高血圧の治療には、24時間作用がしっかり持続する降圧薬や、α遮断薬の眠前使用が効果的です。
脳卒中の予防法
脳卒中の予防には血圧の管理がとても重要です。
家庭血圧を測って、朝の血圧をしっかり管理しましょう。
早朝高血圧の基準値 135/85mmHg以上(朝の家庭血圧値)
日本高血圧学会 高血圧治療ガイドライン2014より
正しい血圧の測り方
- 毎日決まった時間に . 朝の起床後1時間以内、朝食・服薬前に測る(排尿は 済ませておく)。できれば、夜寝る前にも測る。
- ゆっくり落ち着いて . 座って1〜2分待ち、落ち着いてから測る。
- きちんと正確に記録する . 測定した時刻、血圧値、心拍数を記録しておく。
日本高血圧学会 家庭血圧測定の指針..第2版より
こちらの記事も参考にどうぞ⇒正しい血圧測定の仕方 ~血圧は朝と寝る前の2回測りましょう~
また、運動時や入浴時も含め、夏と同じくらい脱水に気を付けましょう。
適度な水分補給をする習慣づけをすることも大事です。
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