あなたが知らない旬の野菜の威力~夏野菜で夏バテ知らず~
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こんにちは!
三重県松阪市の医療と介護の専門家、
西井医院の院長( @nishii.hospital)です。
野菜は旬の時期に一番栄養価が高く、その時期に体に必要な栄養素がたっぷり含まれています。
今が旬の夏野菜7個を取り上げて解説していきます。
夏野菜の健康パワー
夏野菜に含まれる水分やカリウムは、汗で不足しがちな水分を補給します。
そして熱のこもった体を中から冷やしてくれます。
赤・緑・黄色と彩りも良く食欲を刺激し、種々のビタミンが体の調子を整えます。
抗酸化ビタミンは、体内の活性酸素を除去し、がんの予防や肌の老化予防として紫外線対策にも効果が期待できます。
抗酸化作用により体の内側からさびにくい体を作ってくれます。
夏野菜の主な効果
夏バテ予防・熱中症予防・利尿作用(むくみ予防)・紫外線対策・胃腸を守る
主な夏野菜の栄養と働き
1.キュウリ
「きゅうりは栄養がない」とよくいわれますが、きゅうりは可食部100gあたり14キロカロリーと、低カロリーなためです。
しかし「低カロリー=栄養素が少ない」とは限りません。
きゅうり自体は95%以上が水分です。
栄養価が低いように感じるかもしれません。
きゅうりに含まれる栄養素
カリウム
きゅうりに含まれている栄養素の中では、特に豊富に含まれています。
カリウムは、体内の余分なナトリウムを体外に排出する作用があることから、塩分の摂り過ぎを調節する働きがあります。
ビタミンK
カルシウムと同様に骨などに作用します。
骨を丈夫にする働きのほか、血液凝固因子を活性化させ、出血を止める働きもあります。
ビタミンC
100g当たり、およそ100mgとかなり豊富に含まれています。
これは、トマトの約1.26倍もの含有量になります。
ビタミンCは、すぐれた抗酸化作用をもち、ビタミンEと協力して有害な活性酸素から体を守る働きがあります。
食物繊維
第6の栄養素として、注目されています。
食物繊維は不溶性と水溶性に分かれますが、きゅうりに含まれているのは不溶性の食物繊維です。
老廃物などを吸着して体外に排出する働きにより、腸内環境を整え便秘の改善に効果が期待できます。
酸がこの働きを抑えるので、サラダや和え物など酢を使った調理法がおすすめです。
2.ピーマン・パプリカ ~見た目だけでなく栄養も違う~
ピーマンは中南米を原産とするナス科トウガラシ属の野菜です。
トウガラシ属にはピーマン、唐辛子、パプリカなどが含まれています。
ピーマン・パプリカに含まれる栄養素
ビタミンC
普通のピーマンも多く含んでいますが、パプリカのほうが更に倍以上多く含んでいます。
特にオレンジのものはたった1/6個、赤色は1/3個分で、一日の必要量を摂取することができる量が含まれています。
ビタミンCはメラニン色素の沈着を防ぎ、コラーゲンの合成を助けるため、紫外線のダメージを受けた肌をいたわります。
カロテン
ピーマンにも多いですが、さらにオレンジのピーマンには30倍以上含まれています。
抗発ガン作用や免疫賦活作用で知られています。
ビタミンA
皮膚や粘膜を健康に保つビタミンAは、夏風邪予防にも効果を発揮するといわれています。
「クエルシトリン」には高血圧抑制や抗うつ作用などの効果があります。
3.ナス
ナスは他の夏野菜の仲間同様、水分が90%以上を占める野菜です。
その分栄養素も少ないかと思いきや、実は皮にも実にも様々な成分が含まれています。
ナスに含まれる栄養素
カリウム
体内の余分なナトリウムを排出して、高血圧を防ぐはたらきを持っている「カリウム」が豊富で、利尿効果が期待できます。
食物繊維
腸内環境を整える水溶性食物繊維、お通じを整える不溶性食物繊維の両方が含まれていて、お肌を健やかにする働きも期待できます。
ナスニン
ナスの皮には、ポリフェノールの一種である「ナスニン」が多く含まれています。
ナスニンはブルーベリーなどに含まれるアントシアニンの仲間です。
眼の疲労回復や、活性酸素を抑える抗酸化作用に優れた成分です。
4.トウモロコシ
タンパク質と糖質が主成分で、野菜の中では高カロリーなので、食欲がない時や間食におすすめです。
トウモロコシに含まれる栄養素
不飽和脂肪酸
スィートコーンは、リノール酸(多価不飽和脂肪酸)やオレイン酸(一価不飽和脂肪酸)を含んでいます。
これらは善玉を増やし悪玉コレステロールを減らす働きがあります。
動脈硬化の予防、改善に効果があるとされています。
ビタミンB群
ビタミンB1やB2はエネルギーの代謝に大きく関わる栄養素です。
熱い夏を乗り切るエネルギーの補給に繋がります。
5.カボチャ
カボチャに含まれる栄養素
ベータカロテン
ピーマンでも書いたベータカロテンが特に豊富です。
抗発ガン作用や免疫賦活作用だけでなく、体内でビタミンAに変換され、髪の健康維持や、視力維持、粘膜や皮膚の健康維持、そして、喉や肺など呼吸器系統を守る働きがあるといわれています。
ビタミン群
ビタミンC、B1やB2、Eなど、抗酸化作用の高いビタミン群が豊富に含まれています。
夏バテやアンチエイジングに期待が持てます。
6.モロヘイヤ
砂漠地帯でも成育する貴重な野菜です。
エジプトでは5000年以上前から栽培されてきました。
モロヘイヤに含まれる栄養素
抗酸化ビタミン
抗酸化ビタミンの代表であるビタミンA、ビタミンC、ビタミンEがすべて揃っています。
その含有量は野菜の中でトップクラスです。
カルシウム
モロヘイヤには骨や歯の形成に欠かせないカルシウムも豊富で、ストレスを軽減する働きがあります。
カルシウムはビタミンDと一緒に摂ると身体への吸収率が高まります。
7.トマト
トマトの旬は7~8月です。
しかし、トマトは「旬」と「食べ頃」が異なります。
旬だから味も美味しいとは限りません。
トマトが「食べ頃」となるのは、湿度が低く日光をたっぷり浴びることができる春と秋です。
春と秋のトマトは、糖度も栄養価も高いとされています。
トマトに含まれる栄養素
リコピン
リコピンの抗酸化力はビタミンEの100倍もあるという報告もあります。
このため健康によい影響が期待されます。
リコピンは熱に強く油に溶けやすい性質があり、トマトの実より皮や種子に多く含まれています。
β-カロテン・ビタミンC・ビタミンE
β-カロテンやビタミンC・Eは抗酸化作用が高いことで知られています。
特に熱に強いβ-カロテンは、リコピンと同様に抗酸化作用が高いです。
体内でビタミンAに変わるため、美肌効果も期待されています。
カリウム
トマトには、キュウリやナスにも多く含まれるカリウムを比較的多く含んでいます。
カゴメ株式会社と女子栄養大学の共同研究によると、味噌や醤油などを減らしてトマトケチャップやトマトソースなどをプラスした「トマト減塩食」を2週間摂ると、尿中のナトリウム・カリウムの比率が大幅に改善されることがわかっています。
トマトに期待される健康効果
・(肌や脳の)老化予防
・ガン予防
・生活習慣予防
・男性不妊予防・改善
・花粉症の自覚症状改善
・気管支喘息の症状緩和
・抗アレルギー作用
・臍帯血や母乳中のカロテノイド濃度が上昇
・糖尿病の予防改善効果
・便秘改善
・視力改善や眼病予防
・過剰な塩分の排出
・酒(アルコール)が早く抜ける
トマトとプチトマトの栄養の違い
トマトの品種は大きくトマトとプチトマトに分けられます。
実は大きさだけでなく栄養にも違いがあります。
桃太郎種のトマトなど、普通のトマトは前述のとおり、リコピン、β-カロテン、ビタミンC・ビタミンE、カリウムなどを含んでいます。
これに対し、プチトマトは100g当たりβ-カロテンは通常のトマトの約2倍、その他の栄養素でも、葉酸は約1.5倍、ビタミンCは約2倍含まれています。
院長がおススメの高リコピントマト
カゴメが2007年に発売した「高リコピントマト」です。
季節に関わらず高リコピンなのもいいですね。
高リコピントマトを使ったトマトジュースもあります。
トマトのお薦めの食べ方
- 油と一緒に食べる(リコピンは脂溶性のため)
- トマト加工品でも可
- 朝に食べる(朝がリコピンの吸収が一番高い)
- 牛乳と一緒に取り入れる(リコピンは牛乳との相性も良く、カルシウムも摂取できる)
夏野菜を食べる機会が乏しい方は
本来はバランスよく様々な夏野菜を食べて頂きたいですが、一人暮らしなどの理由で難しい方もいるかと思います。
どうしても栄養が偏りがちな方はサプリメントで補うという手段もあります。
当院では患者様の栄養状態から適したサプリメントを提案する、【サプリメント外来】も行っています。
サプリメントについてもっと知りたい方は
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中身は、
1.医師の選ぶサプリメントの条件①
2.医師の選ぶサプリメントの条件②
3.そもそもサプリメントとは?
4.サプリメントに期待される役割
5.サプリメントの性能の見分け方
6.サプリメントでよくある質問
です。
最後に
色々な夏野菜を紹介してみました。
これ以外にもニラ、オクラ、エダマメ、インゲン、ソラマメなど夏野菜は、たくさんあります。
夏は野菜の流通量が多く価格も安定しています。
ぜひたくさんの夏野菜を食べて暑さに負けない元気な身体を作りましょう。
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