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味覚異常と麻婆豆腐

 
この記事を書いている人 - WRITER -
1974年生まれ。2000年三重大学医学部卒業。三重県松阪市で内科クリニックを10年前からしています。診療所に併設して有料老人ホーム、認知症対応型グループホームもあり、自宅生活の方も含め在宅医療も行っています。 また、インスタグラムでフォロワー1万人超のアカウントを2つ運営するインスタグラマーでもあります。 地域のかかりつけ医として気軽になんでも相談してください。医療と介護の両面から一緒に考えます。
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彩陽の土鍋麻婆豆腐

昨日は国保審査会の残りの仕事をこなすため、午前中まで仕事をした後で津の自治会館へ向かいました。とても暑い日でしたのでランチにはこんな時こそ熱くて辛いものを食べようと思い近くの彩陽へ行き麻婆豆腐を注文です。このお店は中国出身のMRさんも認める本場の辛さと味で美味しいです。さて、土鍋に入ってグツグツと煮たぎっている麻婆豆腐を食べ、その後お冷やを飲んだらさっきまで無味のお冷やが塩辛く感じ、お冷やで回復する気力が無くなりました。一時的に唐辛子で舌炎状態となり味覚異常を来したんですね。

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さて味覚異常異常を来す病気としては(以下はタケダ健康サイトより引用です)

  1. 亜鉛欠乏症 : 体内に亜鉛が不足した状態です。亜鉛は人が生きていくために極めて重要な金属で、不足すると味覚や嗅覚障害をはじめ、皮膚炎、脱毛症、生殖機能の低下、食欲不振、鉄欠乏性貧血、糖代謝異常などさまざまな障害があらわれ、感染症にもかかりやすくなります。亜鉛の摂取不足や消化器疾患による亜鉛の吸収障害、腎臓の疾患による亜鉛の排泄の増加などによって引き起こされます。
  2. 舌炎 : 正常な舌の表面は、小さい突起に覆われているために、全体がザラザラしています。この表面の舌の付け根や舌の先から両側の中ほどに味を感じる細胞(味蕾・みらい)があります。舌炎はこの味蕾のある表面が炎症によって赤くなり、食べ物によってしみたり、歯にあたって痛み、味が見分けにくくなる味覚障害を起こします。原因はいろいろで、熱い食べ物による火傷、義歯による傷、ウイルスによる感染などによるものがあります。
  3. 口腔乾燥症(ドライマウス): 唾液の分泌が減ったり、口呼吸などで口腔粘膜の水分が失われて起こる疾患で、ドライマウスとも呼ばれています。唾液の量が減ると食べ物の味物質が溶け出しにくくなったり、舌の表面の味を感じる細胞(味蕾・みらい)が働きにくくなるために、味覚障害が起こります。原因としては、加齢をはじめ、良く噛まないで早食いをする食生活、生活習慣病、精神的なストレス、薬の副作用などが挙げられます。
  4. 貧血 :鉄分の不足が主因で、酸素と結合して酸素を体のすみずみまで運ぶヘモグロビンが減少し、血液中の濃度が薄くなった状態です。ヘモグロビンの数値が男性は13.0g/dl以下、女性は12.0g/dl以下になると、貧血とされています。だるさや倦怠感、めまいなどの症状があらわれる前に、舌の表面が赤くつるつるした状態になり、味覚障害が起こることが少なくありません。
  5. 糖尿病:糖尿病は膵臓でつくられるインスリンの分泌や作用が低下し、血糖値が慢性的に高い状態になる生活習慣病です。初期には自覚症状があらわれませんが、放置すると重い合併症を引き起こすことがあります。その一つが神経障害で、味覚を伝達する神経が侵されると味覚障害が生じます。また、糖尿病性腎症により腎臓の機能が低下すると、尿への亜鉛の排泄量が増えるため、味覚障害が起こります。
  6. 顔面神経麻痺 : 顔の筋肉を支配している顔面神経がおかされることによって、顔の片側に突然麻痺が起こり、まぶたが完全に閉じなくなったり、頬や口角がたれ下がってよだれが垂れるなどの状態になります。また、まれに味覚障害が起こることもあります。脳出血などによる半身麻痺、帯状疱疹による神経の障害、極端に顔の片側だけを長時間冷やすことも顔面神経麻痺を起こす原因になります。
  7. 聴神経腫瘍 : 脳から耳に出ている聴神経に発生する良性の腫瘍で、脳腫瘍の約10%をしめます。はじめは軽い耳鳴りが次第に強くなる場合は、聴神経腫瘍の可能性があります。腫瘍が大きくなると、腫瘍を切除しても聴力がおとろえたり、顔面神経に障害をきたし、麻痺が起こると味覚障害が生じることがあります。
  8. 脳梗塞、脳出血、頭部外傷 : 脳梗塞は脳の血管に血液の塊(血栓)が詰まることによって、脳の組織が破壊される疾患です。脳出血は脳内の血管が破れて出血する疾患で、脳の中にできた血液の塊が周囲の組織を圧迫すると脳の障害が進みます。大脳、小脳や脳幹部にこれらの障害が起きると、激しいめまいや頭痛、吐き気、嘔吐などの症状とともに、味覚障害が起こることがあります。また、頭部外傷によって味覚に関与する中枢神経が障害されると味覚障害を起こします。

私のように辛いものを食べて一時的な味覚異常は問題ないですが、味覚異常が続く時は他の疾患が隠れていることもあるため、お医者さんに相談しましょう。

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1974年生まれ。2000年三重大学医学部卒業。三重県松阪市で内科クリニックを10年前からしています。診療所に併設して有料老人ホーム、認知症対応型グループホームもあり、自宅生活の方も含め在宅医療も行っています。 また、インスタグラムでフォロワー1万人超のアカウントを2つ運営するインスタグラマーでもあります。 地域のかかりつけ医として気軽になんでも相談してください。医療と介護の両面から一緒に考えます。
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