三重県松阪市の医療と介護の専門家 

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腰痛ベルトの長期使用は逆効果!体幹をドローインで鍛えて腰痛対策

 
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1974年生まれ。2000年三重大学医学部卒業。三重県松阪市で内科クリニックを10年前からしています。診療所に併設して有料老人ホーム、認知症対応型グループホームもあり、自宅生活の方も含め在宅医療も行っています。 また、インスタグラムでフォロワー1万人超のアカウントを2つ運営するインスタグラマーでもあります。 地域のかかりつけ医として気軽になんでも相談してください。医療と介護の両面から一緒に考えます。
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こんにちは!

三重県松阪市の医療と介護の専門家、

西井医院の院長(  @nishii.hospital)です。

 

先日、三重県医師会のゴルフコンペに参加しました。

 

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三重県医師会のゴルフコンペに参加してきました。 ティイングエリアのリス🐿がかわいいです💕 #鈴鹿カンツリークラブ #ゴルフコンペ #リス

内科医 西井 義典さん(@yoshi24144)がシェアした投稿 –

医師会のゴルフコンペも高齢化の波が進んでおり、同伴の先生は皆70歳以上の方々です。

その中のお一人が腰痛がひどく、途中からカップインしたボールをキャディさんに拾い上げてもらう程でした。

 

腰痛は若い人から高齢者まで多くの方が生じる整形疾患です。

腰が痛いからといって腰痛ベルトやコルセットが手放せず、一日中つけている方もいます。

しかし腰痛ベルトなどの普段使いは逆に腰痛を悪化させます。

今回はなぜ腰痛ベルトなどの日常使いが薦められないかと腰痛予防・改善のためのインナーマッスルトレーニングについてです。

 

腰痛ベルトやコルセットを一日中使うと腰の筋肉が弱る

腰痛ベルトやコルセットは腰痛の原因疾患を治すものではない

あくまでも腰部を固定することで腰の周りの筋肉を支えることが目的です。

固定して腰部が動きにくくすることで痛みが出ないようになります。

コルセットを装着することで、得られる効果は以下の2つです。

運動の制限

腰痛は疼痛部位が動くことで生じるため、脊椎の運動を制限すると疼痛は軽減する

 

固定性の向上

コルセットにより腹圧が上昇し体幹の固定性が強くなることで、疼痛部位にかかる負担を減らし疼痛を軽減する

 

腰痛ベルトやコルセットは急性期に使用する

腰の痛みの原因は、筋膜性腰痛、椎間板ヘルニア、仙腸間接捻挫など色々あります。

とりあえず発症して間もない急性期は安静にしていれば痛みは和らぎます。

安静のためにコルセット等で腰をサポートすることが必要です。

 

腰痛ベルトやコルセットを使い続けると腰回りの筋力低下になる

コルセットは依存して使い続けると、腰回りの筋力が衰えてしまいます。

普段は脊柱を中心に腹筋や背筋によって支えられている体幹ですが、コルセットがその代わりをすると腰回りの筋力が低下します。

体幹筋力が低下すると、筋による固定性が低下し疼痛が増します。

その結果、コルセットが手放せない状況になります。

常用することで更なる筋力低下、そして疼痛の悪化……と悪い方へと進んでいきます。

腰痛がいつまでたっても治らない、再発しやすい体質にもなりかねません。

自分の身体と相談しながら、コルセットを外していきましょう。

院長
コルセットを毎日使ってヨレヨレになったコルセットを着けて受診する高齢者もいます。

へたったコルセットでは固定効果もありません…。

 

腰痛ベルトやコルセットを外す目安

たいていの腰痛は正しく安静にしていれば1ヵ月程度で治まります。

腰痛の85%は非特異的腰痛といってぎっくり腰のような原因のはっきりしない腰痛です。

姿勢を正しく保つことで、痛みの予防や、インナーマッスルが鍛えられて、治療になります。

過度の安静は腰痛を長引かせ、再発の原因にもなります。

 

コルセットを外したときの姿勢には注意しましょう。

インナーマッスルをトレーニングして鍛え、自分の筋肉で身体を支えられることが理想です。

徐々にコルセットを外す時間を増やして行けば、1ヶ月後くらいには完全に外しても問題はないでしょう。

 

原因がはっきりしている腰痛はお医者さんと相談を!

原因がはっきりしている腰痛とは、レントゲンやMRIで原因部位がはっきりしている腰痛です。

具体的には、脊椎分離すべり症・椎間板ヘルニア・腰部脊柱管狭窄症などです。

これらも発症早期は安静により痛みがとりあえず改善しますが、状態によっては手術が必要となることもあります。

整形外科の先生と相談し、治療方針の決定が必要です。

 

腰痛予防・改善のためのインナーマッスルトレーニング

腰痛対策で鍛えるべき筋肉は内腹斜筋と腹横筋

 

腰痛の原因を考えると、内腹斜筋は特に優先的に鍛えなければならない筋肉です。

腹圧を高めるとともに、日常生活でよく行うねじれを伴った体幹の運動に必要な筋肉です。

コアマッスルである腹横筋と併せてしっかりとトレーニングしたい部位です。

 

体幹を鍛える最初のステップは、「ドローイン」という呼吸方法を覚える

体幹を維持するためには腹斜筋や腹横筋の刺激を意識し、背筋を伸ばした姿勢の保持や呼吸を意識しながら腹部を凹ます「ドローイン」に取り組むのが有効です。

ドローインはとても簡単にできる方法です。

手のひらを腹部にあて、筋の収縮を確認しながらおなかを凹ませます。

呼吸を止めずに凹ませた状態を約30秒間キープさせる運動を4~5回行うだけ。

短時間でできるので、リハビリに取り入れてみましょう。

 

腹筋運動は腰痛予防に効果的か?

腰痛予防や改善に向けて筋肉を鍛えるときに通常の腹筋運動に取り組む人もいると思います。

しかし、一般的な腹筋運動では腹直筋が優位に働くため、内腹斜筋や腹横筋を効率よく鍛えられません。

腹筋運動に身体のねじりを加えることで、腹斜筋を鍛える方法もありますが、どちらの場合も過負荷になりやすく、疼痛を助長する可能性すらあります。

院長
腹筋運動をするなら腰回りの筋肉がついてからにしましょう。

 

まとめ

  • 腰痛ベルトやコルセットでは腰痛は治らない。
  • 腰痛ベルトやコルセットを使い続けるとインナーマッスルが弱る。
  • 腰痛の大部分は原因不明である。
  • 腰痛対策で鍛える筋肉は内腹斜筋と腹横筋。
  • 腰痛予防は最初に「ドローイン」の呼吸方法を覚えることから。
院長
腰痛体操やストレッチもありますが、まずはドローインから始めましょう。

 

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