眠気の来ない花粉症の治療
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眠気の来ない花粉症の治療
スギ花粉の飛散がピークを迎えています。
当院の外来にも花粉症の方が来院しています。
そんな中で時々聞かれるのが、
「眠くならない薬はありませんか?」です。
最近の抗アレルギー薬は進化しており眠気が少ないことを売りにしている製品も増えましたし、以前のブログで服用しても運転可能な薬一覧を掲載しました。
それでも、人によっては眠くなる体質の人もいます。
治療法①:ステロイド点鼻薬
最近のステロイド点鼻薬は1日1回の使用で効く製品があります。
ステロイド点鼻薬は鼻炎症状のうち、鼻汁が主症状の方に向いています。
局所に作用するのでステロイドの全身への副作用はありません。
治療法②:抗ロイコトリエン薬
抗ロイコトリエン薬は鼻閉症状が強い方に向きますが、欠点は速効性が無いことです。
服用開始から効きだすのに10日前後かかります。出来れば飛散前に服用開始しておく方がよいです。
既にジェネリック医薬品が出ており薬価も比較的安くなったのも魅力です。
治療法③:漢方薬
小青竜湯や麻黄湯は即効性があります。
とりあえず鼻汁がひどくて止めたい時には有効です。
但し2~3時間しか効かないのと、使いすぎると麻黄含有製剤のため動悸などの症状が現れやすく、必ず指示に従って使いましょう。
治療法④:舌下免疫療法
一部の専門医でしか実施できません。舌下免疫療法の専門サイトはこちらです。
花粉症のシーズンの半年ほど前から治療を始める必要があります。
治療を始めると2~5年は毎日薬の服用が必要です。
上手くいけばスギ花粉による花粉症状は出なくなりますが、治療終了後再発する人もいます。
それとあくまでもスギ花粉症にしか効きません。
西日本ではスギの後にヒノキ花粉が飛び出します。
ヒノキはスギの花粉と似ており、スギ花粉症の方はヒノキ花粉症も併発することが多いです。
しかしスギ用の舌下免疫療法薬しかないのでヒノキ花粉症には無効です。
東日本以北ではヒノキが無いので有効かと思います。
まとめ
漢方薬と一日複数回の点鼻ステロイド以外は医療機関でしか入手できません。
市販の抗アレルギー薬を服用するとどうしても眠くなるという方は医療機関の受診をお勧めします。
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