【早く止めたい!】しゃっくり(吃逆:きつぎゃく)を止める漢方3選
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こんにちは!
三重県松阪市の医療と介護の専門家、
西井医院の院長( @nishii.hospital)です。
しゃっくりは、突然始まりいつ終わるか分からず不快ですね!
今回はそんなしゃっくりに使う漢方薬としゃっくりの仕組みを教えます。
しゃっくりに使う漢方
1.芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)
こむら返りの治療薬として有名です。
芍薬甘草湯には鎮痙・鎮痛効果があります。
ふくらはぎの筋肉の異常収縮以外にも、胃痛や生理痛にも用いることができます。
芍薬甘草湯はあまり証(しょう)を考えずに用いても効果があります。
しかし「甘草」の含有量が多いので、低カリウム血症などの副作用には注意が必要です。
2.呉茱萸湯(ごしゅゆとう)
普段から冷え性の方が、何らかの原因でさらに体の芯まで冷えて、 吐き気やしゃっくりを生じる場合に使う処方です。
芍薬甘草湯と併用して使います。
3.半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)
難治性のしゃっくりには第一選択となります。
なぜ効果があるのかははっきりわかっていません。
しかしストレス関連の場合には試してみる価値があります。
しゃっくりの仕組み
しゃっくりは、肺の下にあって内臓と肺とを隔離する横隔膜のけいれんによって起こります。
横隔膜のけいれんに連動して声帯の筋肉が縮み、声帯が狭くなったところを急激に吐く息が通過するので一定間隔で「ヒック」と声が出ます。
横隔膜がけいれんする原因
横隔膜のけいれんは、横隔膜周辺の組織が刺激されることが原因です。
よくある原因として、
- アルコール摂取
- 大量喫煙
- 早食い
- 一気飲み
- 暴飲暴食
などにより急激に胃が拡張することなどが挙げられます。
しゃっくりが止まらない場合に考える病気
しゃっくりが持続性(2日間を超える)および難治性(1カ月間を超える)の吃逆はまれです。
食道 | 胃食道逆流症
他の食道疾患 |
腹部 | 腹部手術
腸疾患
胆嚢疾患
肝転移
肝炎
膵炎
妊娠 |
胸部 | 横隔膜胸膜炎
心膜炎
肺炎
胸部手術 |
その他 | アルコール依存症
後頭蓋窩腫瘍または梗塞
尿毒症 |
しゃっくりが止まるという言い伝え
- コップにお箸を十字に置いてそれぞれの空いた部分から飲むとしゃっくりが止まっている
- 手をひっくり返すと止まる
- コップの逆側から水を飲む
- 息を止める
- びっくりさせる
- 豆腐の原料は?と聞く(「えっ!?」と反応することが良いとされる)
- 夜風に当たる
- 栄養ドリンクを飲む
- 深呼吸をする
有効性はどれも残念ながらありません。
しゃっくりの止め方
試してガッテン(2015年2月25日放送)によると、
- まず、耳を塞ぐ要領で両人差し指を両耳につっこみます
- 30秒間程度痛みを少し感じるくらいに強く押す
この方法で、100人に試したところ、そのうち70人程度がしゃっくりを止めることに成功したそうです。
まとめ
- しゃっくりに効く漢方薬がある。
- 長く続くしゃっくりは病気の合併も考える。
- しゃっくり対策の言い伝えは根拠なし。
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