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健診と検診の違いって何?

 
この記事を書いている人 - WRITER -
1974年生まれ。2000年三重大学医学部卒業。三重県松阪市で内科クリニックを10年前からしています。診療所に併設して有料老人ホーム、認知症対応型グループホームもあり、自宅生活の方も含め在宅医療も行っています。 また、インスタグラムでフォロワー1万人超のアカウントを2つ運営するインスタグラマーでもあります。 地域のかかりつけ医として気軽になんでも相談してください。医療と介護の両面から一緒に考えます。
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春になると健診のシーズンの始まりです。

ところで読みは同じ「けんしん」ですが健診検診では意味は全く違います。

 

一次予防としての健診

健診は、健康診断のことを意味し、その時点において健康であるか否かを調べるものです。

あくまでも血液・尿検査の異常や心電図・レントゲン検査での異常が無いかを調べるだけです。

病気の検索まではしません。

もし検査で異常値が見つかり、リスクがあると判明した場合には、生活習慣を改善して健康管理に努めなければなりません。

予防医学には病気の発生そのものを予防する「一次予防」がありますが、健診はこの一次予防の段階の検査です。

 

健診の種類と目的

健診には色々な種類があります。

・一般健康診断

労働安全衛生法第66条以下および労働安全衛生規則により事業主に実施義務のある健診です。

一般健康診断の11項目(労働安全衛生規則44条)

  1. 既往歴、業務歴の調査
  2. 自覚症状、他覚症状の有無の検査
  3. 身長、体重、腹囲、視力、聴力の検査
  4. 胸部エックス線検査、喀痰検査
  5. 血圧の測定
  6. 貧血検査
  7. 肝機能検査
  8. 血中脂質検査
  9. 血糖検査
  10. 尿検査
  11. 電図検査

いわゆる「会社の健診」と言えばこれです。

必要最低限の検査しかありません。

事業主に実施義務があるので従業員の自己負担はありません。

会社によっては福利厚生の一環として追加の検査(腹部エコーや胃内視鏡検査など)を希望者に行っています。

 

・職業性ストレスチェック

平成27年12月より、心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック)の実施が常時使用する労働者数が50人以上の事業者の義務となりました。

50人未満の事業場については当面の間努力義務です。

 

・特定労働者の健診

  • 海外派遣労働者の健康診断
  • 給食従業員の健康診断
  • 有害業務従事者の健康診断

などがあります。

 

・特定健康診査

日本人の死亡原因の約6割を占める生活習慣病の予防のために、40歳から74歳までの方を対象に、メタボリックシンドロームに着目した健診を行います。

対象は自営業の方や、会社等へお勤めの方の被扶養者となります。

 

 

二次予防としての検診

検診は、特定の病気を早期に発見し、早期に治療することを目的としています。

がん検診などが典型的です。

2007年6月に策定された「がん対策推進基本計画」では、個別目標の1つとしてがん検診の受診率を50%以上とすることが掲げられました。

しかし最新のデータでも男性の肺がん検診受診率がようやく50%を超えたところです。

 

がんは今や国民の2人に1人が罹り、3人に1人が亡くなるポピュラーな病気です。

早期発見・早期治療すれば完治することも可能です。

せっかく各自治体が手頃な費用で住民サービスの一環としてがん検診を提供してくれています。

ぜひ受診しましょう。

 

西井医院でも健診・検診を行っています。

自治体からの健診・検診は7月からですが、自費での健診は随時受け付けています。

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1974年生まれ。2000年三重大学医学部卒業。三重県松阪市で内科クリニックを10年前からしています。診療所に併設して有料老人ホーム、認知症対応型グループホームもあり、自宅生活の方も含め在宅医療も行っています。 また、インスタグラムでフォロワー1万人超のアカウントを2つ運営するインスタグラマーでもあります。 地域のかかりつけ医として気軽になんでも相談してください。医療と介護の両面から一緒に考えます。
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