骨粗鬆症を未治療で骨折すると年間642万円‼
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超高齢者とは85歳以上の方のことをいいます。
閉経後は加齢と共に骨粗鬆症による骨折リスクが上昇します。
特に超高齢者ではかなりの方に骨粗鬆症が見られます。
当院では骨密度測定をしています。⇒骨密度測定の必要性
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超高齢者に骨粗鬆症の治療は無意味?
高齢者の寝たきりの大きな原因の一つに骨折があります。
しかし、超高齢者となると骨粗鬆症の治療に対して家族より
「歳なのに治療する意味がありますか?」
「治療しても歳だから効果がないのでは?」
といった意見や本人からも
「治療費がかかるので止めておきます」
といった言葉を聞くことがあります。
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骨粗鬆症を未治療で骨折すると年間642万円かかる
では、実際に未治療で骨折した場合の医療費や介護費と骨粗鬆症治療をした時の年間の治療費についての記事がMedical Tribuneに載っていました。
(引用:Medical Tribune 2018; vol51,No.15)
骨粗鬆症治療をした時の年間の医療費
アレンドロネート製剤+アルファカルシドールの後発品→約13,500円/年
イバンドロネート製剤+エルデカルシトール→約93,700円/年
ゾレドロネート+エルデカルシトール→約74,300円/年
テリパラチド+ナノパスニードル234G+注射管理料→約622,600円/年
坑RANKL抗体製剤+エルデカルシトール→約94,800円/年
未治療で大腿骨頚部骨折(だいたいこつけいぶこっせつ:股関節の脚の付け根の骨の骨折)を来たした場合
年間医療費→平均248万円(1,545,544円~2,870,296円)
年間介護費→平均394万円(24,520,280円~4,550,520円)
併せて年間約642万円となります。
更に付き添う家族の交通費や仕事・家事を休むことによる労働生産性の損失を考えると超高齢者の骨粗鬆症治療費は決して高くはありません。
注:治療費が様々なのは骨粗鬆症の程度により治療方針が変わるためです
年1回の点滴注射製剤(リクラスト)も発売されました
治療をしたら絶対に骨折しないとはなりませんが、それでも治療を行う意義はあると思います。
通院が大変という方には最近は1年に1回の点滴注射も登場しました。
初回投与時は最初の2日ほどインフルエンザ様症状が出ますが、解熱剤で対応可能です。
当院では様々な製剤を骨粗鬆症の状態に応じて使っています。
また骨粗鬆症による骨折予防は薬だけではなく運動も必要です。
当院では通所リハビリを併設して運動習慣を持っていただくようにしています。
参照⇒良質なたんぱく質と運動でフレイル予防。運動後はリハデイズ
折れてからでは遅いのです。
老父母が骨折する前に診察に連れていきましょう。
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