三重県松阪市の医療と介護の専門家 

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【医師が解説】日照不足によるビタミンD不足と免疫力の関係について

 
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1974年生まれ。2000年三重大学医学部卒業。三重県松阪市で内科クリニックを10年前からしています。診療所に併設して有料老人ホーム、認知症対応型グループホームもあり、自宅生活の方も含め在宅医療も行っています。 また、インスタグラムでフォロワー1万人超のアカウントを2つ運営するインスタグラマーでもあります。 地域のかかりつけ医として気軽になんでも相談してください。医療と介護の両面から一緒に考えます。
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こんにちは!

三重県松阪市の医療と介護の専門家、

西井医院の院長(  @nishii.hospital)です。

 

今年の梅雨は途中で晴れることもなく、記録的な日照不足となっています。

日照不足は野菜の生育に悪影響を及ぼしますが、実は我々の健康にも悪影響を及ぼします。

 

日照不足で体調に生じること

紫外線を浴び過ぎるのは皮膚がんの原因ともなり、よくないことは知っているかと思います。

しかし紫外線を全く浴びないのも体調管理にとってはよくありません。

 

紫外線を浴びることでビタミンDが作られる

ビタミンDは、骨を強くする働きをするビタミンとして有名です。

ビタミンDは、私たちの体内でカルシウムの吸収を助ける骨の健康に欠かせない栄養素です。

日光を浴びることで私たちの体の中で作られ、太陽のビタミンとも呼ばれています。

 

ビタミンDは免疫力も上げる

ビタミンDが不足すると、小腸の絨毛(じゅうもう)が短くなり、大切な栄養素の吸収力が下がってしまいます。

栄養素の吸収力が低下することは、そのまま新陳代謝の低下にも繋がります。

腸内環境が悪くなることは、体の免疫細胞の70%が集まっているとされる腸管免疫システムの低下にも繋がります。

 

また、ビタミンDは、免疫細胞の受容体と結合し、特にナチュラルキラー(NK)細胞とマクロファージを活性化したり、がん細胞の増殖を抑え、正常細胞の増殖を促す作用もあるとされています。

 

実はビタミンDは、骨を強くするだけでなく免疫力と密接に関わっているビタミンです。

 

ビタミンD不足の方が増加している

平成25年国民健康・栄養調査報告によると、日本人におけるビタミンDの1日の摂取量は男性が平均8.1μg、女性が平均6.9μgであり国内の基準値5.5μgを満たしています。

しかし、ビタミンDの摂取量には個人差があり、非常に多く摂っている人がいる一方、少ない人も多く、特に20~40歳代において摂取量が非常に少ない方が多いことが分かっています。

 

ビタミンD不足の原因

原因の一つが日焼け止めです。

若い女性を中心に美白や皮膚がん予防目的で日焼け止めを使う方が増えています。

日焼け止めを使いすぎるとビタミンDが不足することが報告されています。

 

また、高齢者の8割の方がビタミンD不足との報告もあります。

高齢者のビタミンD不足は、皮膚におけるビタミンD産生能力が低下することに加え、屋外での活動量減少により日光照射を受ける機会が減少することが原因であると考えられています。

 

日照不足とビタミンD

完全な曇り空の場合、紫外線エネルギーは50%低下します。

日陰(深刻な大気汚染によるものも含む)の場合は60%低下します。

UVBはガラスを貫通しないため、屋内で窓越しに日光に当たってもビタミンDは生成されません。

 

但しビタミンD合成の上で日光は重要ですが、日焼け止めを使わずに皮膚の日光曝露や日焼けマシーンによる紫外線曝露はお勧めできません。

紫外線は米国内では患者数150万人と推定される皮膚癌と年間8,000人の死亡者を数える転移性メラノーマの主因となる発がん性物質です。

また、生涯を通じて蓄積される紫外線による皮膚への損傷は、加齢に伴う乾燥やその他外見上の変化にも大きく関わっています。

院長
この写真の方は紫外線の影響が分かりやすいの有名なのですが、トラック運転手で顔の左側だけ紫外線を浴び続けるとこんなにも皮膚に差が出ることがわかります。

 

ビタミンDを積極的に摂取しましょう

紫外線によるビタミンD合成があまり勧められないため、代わりの手段としてビタミンDを積極的に摂取することがお勧めです。

日本人の食事摂取基準(2015年度版)では、18歳以上の男女で5.5μg、摂取の上限は100μgとされています。

 

ビタミンDを多く含む食品

  • サケ、マグロ、サバといった脂肪性の魚はビタミンDの最良の供給源です。
  • 牛のレバー、チーズ、卵黄には少量のビタミンDが含まれています。
  • キノコ類もビタミンDが含まれています。

「アメリカ人のための食生活指針」では、健康的な食事を以下のように説明しています。

  • さまざまな野菜、果物、全粒穀物、無脂肪乳もしくは低脂肪乳および乳製品、油脂類を取り入れます。
  • 多くのインスタントシリアル、いくつかの銘柄のヨーグルトやオレンジジュース、牛乳はビタミンDが強化されています。
  • チーズは元来少量のビタミンDを含んでいます。
  • また健康的な食事には海産物、赤身肉、鶏肉、卵、豆類、ナッツ類、種子類、大豆製品などの蛋白質を含有するさまざまな食品を取り入れます。
  • サケ、マグロ、サバなどの脂肪分の多い魚はビタミンDの優れた供給源です。牛レバーや卵黄も少量のビタミンDを含んでいます。
  • 飽和脂肪酸およびトランス脂肪酸、添加糖およびナトリウムは制限すべきです。
  • ビタミンDが添加されているマーガリンもあります。
  • 1日に必要なカロリー摂取量を超えないようにしましょう。

 

院長
実はアメリカで流通している牛乳の大部分は、メーカーによって自発的に1カップあたり100 IU(2.5μg)のビタミンDが強化されています。

 

ビタミンDの医薬品やサプリメントについて

高齢者で「骨粗鬆症」と診断されている場合は保険診療でビタミンD製剤を処方することができます。

院長
骨粗鬆外来ではビタミンDは基本の薬です。ビタミンDを投与し更に骨の状態に合わせて薬剤を追加してます。

 

しかし、若い世代で屋内で過ごすことが多い人、日焼けをしたくない人にはビタミンDのサプリメントの使用がお勧めです。

 

院長がお勧めするビタミンDサプリメント

私が勧めるのはヘルシーパス社のドクターズサプリメントのビタミンDです。

 

ドクターズサプリメントの特徴

まず一番大事な点は不必要なものは入れないこと。

そしてなるべく天然由来の成分を使うということです。

安全性が危惧されている人工甘味料、着色料、香料、保存料などは使用せず、有効成分が十分な量を配合できるように工夫しています。

商品の製造はすべてGMP認定工場で行い、品質管理状態を厳しくチェックしています。

さらに重要なことは、効果があるかを評価するための試験を行い、商品の有効性を確かめている点です。

ヘルシーパスのビタミンDのお勧めポイント

  • 小さいカプセルで1粒1,000IU(25μg)
  • 多彩な働きをするビタミンDがあなたの健康をサポート!
  • 紫外線対策をしている方や日光に当たる機会が少ない方のビタミンDの補給に
  • 現代人に不足しがちなオメガ3系脂肪酸のα-リノレン酸を含む亜麻仁油を配合

 

ドラッグストア等で市販されておりません。

医療機関専売品となります。

当院サプリメント外来にて取り扱っています。

 

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