血管年齢を測定して現在の生活習慣病治療の効果を調べてみませんか?
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こんにちは!
三重県松阪市の医療と介護の専門家、
西井医院の院長( @nishii.hospital)です。
高血圧や高コレステロール血症、糖尿病といった生活習慣病で通院されている方は多いと思います。
でもなぜ、高血圧や高コレステロール血症、糖尿病といった生活習慣病治療が必要なのでしょうか?
職場の健診で数値が高く、勤務先から受診を促されてそのまま何となく通院しているといった方もいるのではないでしょうか?
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生活習慣病の治療が必要な理由
偏った食事や運動不足、飲酒、喫煙を続けていると高血圧や高コレステロール血症、糖尿病といった生活習慣病を引き起こしてきます。
生活習慣病単独でもリスクはありますが、複数が重なり肥満となると「メタボリックシンドローム」という状態になります。
メタボリックシンドロームの危険性
メタボリックシンドロームの方は、そうでない方と比べると、2型糖尿病になるリスクが3~6倍、心血管疾患とそれによる死亡のリスクは1.5~2倍になるともいわれます。
また、非アルコール性脂肪肝、高尿酸血症、腎臓病、睡眠時無呼吸症候群といった病気にもつながります。
メタボリックシンドロームは自覚症状がないことが多いです。
しかし放置しておいてよい状態ではなく、適切な運動や食事療法および投薬によるによる体重管理・血圧や血中脂質、血糖値のコントロールを行うことが必要です。
血管年齢が老化し動脈硬化が進むとどうなるか
生活習慣病はサイレントキラーとも呼ばれ、自分が気つかないうちに動脈硬化を進行させます。
動脈硬化は血管の弾力性が失われ、血管壁にコレステロールや脂肪の塊(プラークといいます)が溜まり、血管が狭くなり血液の流れが悪くなった状態です。
動脈硬化が進み、血管が狭くなると血液の流れが悪くなり、必要な栄養や酸素が全身に行き渡りにくくなります。
その結果組織や臓器に大きな負担がかかり、機能が低下していきます。
また、プラークが大きくなり破れるとそこに血栓ができて血管が詰まってしまいます。
最終的に「脳梗塞」や「心筋梗塞」といった重大な病気を引き起こします。
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血管年齢は血圧脈波検査装置で簡単に調べられます
血管年齢は「血圧脈波検査装置」を使って簡単に調べることができます。
血圧脈波検査装置は手足の血圧を同時に測定することで、動脈硬化の程度を数値化します。
両手両足に血圧を測るカフを巻き、胸に心電計を置いて5分ほどで終了します。
以前は心電図も同時に測らないといけないため服を脱ぐ必要がありましたが、今は必要ありません。
血管年齢測定結果の見方(CAVIとABI)
血管年齢を測定すると、CAVI(キャビィ)とABI(エービーアイ)という二つの結果が表示されます。
CAVI(Cardio Ankle Vascular Index):心臓足首血管指数とは
血管の硬さを調べる検査です。
大動脈を含む「心臓(Cardio)から足首(Ankle)まで」の動脈(Vascular)の硬さを反映する指標(Index)です。
心臓から足首までの距離を測り、心臓と足首での脈派の時間差から、まず脈派速度を割り出し、コンピューターが血圧を加味して数値を計算します。
動脈硬化が進行するほど高い値となります。
CAVIの値が9.0を超えると約半数が脳動脈か心臓の動脈である冠動脈に動脈硬化症を発症しているという研究結果があります。
ABI(Ankle-Branchial Index):上腕と足首の血圧比とは
血管の詰まり具合を調べる検査です。
足首と上腕の血圧の比を測定することで、血管を狭窄の程度が分かります。
健常な人の場合、足首血圧は上腕血圧より高いのが普通です。
足の動脈に狭窄や閉塞があると上腕血圧より低くなり、ABIの値が低くなります。
0.9を下回ると血管が詰まり気味で血行が悪くなっている可能性があります。
血管年齢
「CAVI」の数値は年齢とともに上がっていきます。
同じ性別、同年齢の健康な方の「CAVI」平均値と比べることで、何歳の方の血管の硬さと同じくらいであるか、いわゆる「血管年齢」としてあらわすことができます。
ですから、「CAVI」が9.0未満であっても「血管年齢」の高い方は動脈硬化症の進行が早いと考えられることになります。
血管年齢が高い時はどうするか
年齢以上にCAVI値が高い(=血管年齢が高い)人は、高くなる要因を徹底して調べましょう。
高血圧、脂質異常、糖尿病は運動不足、肥満、過食、喫煙が主な原因となっています。
それらはある程度自分で改善が可能なものばかりです。
思いあたる因子があれば一つずつ改善して行きましょう。
定期的にCAVI値を測定していると急に増加することがあります。
なかには脳出血、心筋梗塞を起こした例もあり、注意が必要です。
知らないうちにストレスが血管にかかっていることもあり、危険信号としてあらかじめ知ることができます。
猶予ある時点での生活習慣の見直し改善が可能となります。
そうすれば脳卒中発作や心臓発作から逃れられる可能性は十分あります。
血管年齢を測定しないと治療効果はわからない
脳梗塞や心筋梗塞といった病気の予防のためにお医者さんに通院していると思います。
でも実際は血圧やコレステロール値、血糖値の値に一喜一憂しているだけになっていませんか?
検査の値を改善することで最終的に動脈硬化の悪化を予防することが治療の本当の目標です。
治療による動脈硬化の改善程度は血管年齢を測定しないとわかりません。
少なくとも1年毎、できれば半年ごとにCAVI値の推移を見ていくことがお勧めです。
定期的にCAVIを測定し、その変動と生活習慣の変化を突き合わせると運動、食事、体重管理を含めた各人の生活習慣の改善方法を見つけることができます。
血管年齢を若返らせるために生活習慣を改善しましょう
血管年齢を若返らせるためには
- 体重が多い場合は減量する。
- タバコを吸っていたら禁煙する。
- 血圧が高い場合は減塩、内服治療。
- 糖尿病がある場合は、食事・運動療法、薬物療法。
- 運動する習慣を持つ。
- ストレスを減らす。
まとめ
- 生活習慣病は進行すると動脈硬化を促進させる。
- 動脈硬化は脳卒中や心筋梗塞の原因となる。
- CAVI値を測定し、生活習慣病の治療効果をみることが大切。
- 血管年齢を若がらえらせるために、生活習慣の改善は欠かせません。
- 動脈硬化が若い時期から進行し始めることが分かっており、「30~45歳における生活習慣のしっかりした管理が重要」です。
医師と一緒に改善しましょう。
今回の内容をYouTubeでも公開してます
私自身も動画中で血管年齢を測定しました。
私の血管年齢は何歳だったでしょうか?
動画を見てもらえると分かりますよ。
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