正しい血圧測定の仕方 ~血圧は朝と寝る前の2回測りましょう~
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家での血圧で一喜一憂しない
診察をしていると家で測定して血圧に一喜一憂する方が時々います。
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血圧で大事なのは日々の血圧の平均値です
血圧の平均値を知るためには定期的に時間を決めて測り続けないといけません。
血圧は日内変動するので、測定時間がバラバラのデータを見せられても参考程度となります。
また、血圧を気にしすぎてしょっちゅう測る人もたまにいます。
私が患者さんにお薦めしている家庭血圧の測定時間は、以下の通りです。
- 朝起きて食事前の1時間以内
- 寝る前
起床時と就寝前の血圧を測ったら血圧手帳に記載する
せっかく血圧を測定したら、血圧手帳に記載して日々の変動がわかるようにしましょう。
医療機関や調剤薬局で聞けば渡してもらえます。
ダウンロードでも入手できます。⇒https://www.kenporen.com/health-column/ketsuatsu-techo/
また、スマホの無料アプリでも血圧手帳は増えてきました。
参考⇒https://app-liv.jp/health/healthcare/1679/?tab=Free
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起床時と寝る前の血圧測定が大事な理由
実は脳卒中や心筋梗塞は起床後1時間内に発症することが一番多いのです。
これは、血圧が上昇し始める時間と同じです。
そのため、一番リスクの高い時間帯の起床後1時間以内の血圧を測ることが大切です。
寝る前に血圧を測るのは、寝る前から血圧が高い場合そのまま朝まで血圧が高いと、やはり脳卒中や心筋梗塞のリスクが高くなります。
朝の血圧は前の日の睡眠状態を知る参考になります。
十分に眠れていないと朝の血圧が上がりやすくなります。
正しい血圧の測り方
① 必ず10分ほど安静にした後で測る
身体を動かした直後に血圧を測ると高い数値が出てしまいます。
病医院まで長い距離を歩いたり、階段を駆け上がったりしただけでも血圧は上がります。
診察には慌てて行かずに十分に身体を休めてから測ってもらいましょう。
② 心が安定している状態で測る
ドキドキしたり、悲しんだり、イライラしているときでなく、リラックスしているときに測りましょう。
慌てたり、焦ったりしても血圧は簡単に上がります。
ストレスは血圧への影響が多いです。
③ 椅子に座って測る
椅子に座って心臓と同じ高さに血圧計を置いて測りましょう。
健康診断などでは立ったまま測ることがありますが、座って測る血圧のほうが正しいと覚えておいてください。
④ 右腕を十分まくって測る
左腕だと心臓から近いため血圧が少し高く出てしまいます。
服の上から測ると熱が十分伝わりません。
きちんと腕まくりするか、上着を脱いでから、右腕で測りましょう。
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血圧が変化する条件一覧表
最高血圧が | 最低血圧が | |||||
変動を生む要因 | 高く出る | 低く出る | 高く出る | 低く出る | ||
測定方法 | 測定中に指先や身体が動く | 〇 | 〇 | |||
上腕の位置 | 心臓より高い | 〇 | 〇 | |||
心臓より低い | 〇 | 〇 | ||||
手首の位置 | 心臓より高い | 〇 | 〇 | |||
心臓より低い | 〇 | 〇 | ||||
身体条件 | 気温 | 高い(発汗が多いと) | (〇) | (〇) | ||
低い | 〇 | 〇 | ||||
興奮・入浴・運動中及び直後・食後1時間以内・珈琲・紅茶・タバコ・尿意がある時・医師の前(緊張しやすい) | 〇 | 〇 | ||||
入浴直後・肥満・深呼吸 | 〇 | 〇 |
まとめ
・血圧の値に一喜一憂せず、日々の血圧の平均が大事です。
・正しい条件で血圧を測定するようにしましょう。
Youtube動画で解説:正しい血圧の測り方
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