【実は怖い糖尿病】糖尿病の合併症で足切断!【フットケアが大事①】
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こんにちは!
三重県松阪市の医療と介護の専門家、
西井医院の院長( @nishii.hospital)です。
荒武者レスラー谷津嘉章、糖尿病で「右足切断」
Yahooニュースでこんな見出しがあったので思わず読んでしまいました。
なぜ糖尿病から足切断になるのか
糖尿病の合併症である神経障害や血管障害などは、足の壊疽(えそ:組織が腐ってしまうこと)を引き起こします。
壊疽は大変治りにくい病気です。
壊疽の進行を止めるため足を切断せざるを得なくなることも少なくありません。
糖尿病性神経障害の足への影響
糖尿病により細い血管が障害されて血流が悪くなると、神経細胞への血液の供給が途絶えてしまうため、自律神経に障害が起こります。
糖尿病性神経障害は、最初に足先から始まりそして徐々に足の上部に向かって進行することが多いです。
足に神経障害が起きて感覚が鈍くなると、怪我や火傷があってもなかなか気づきません。
しかも足の先や裏などは、ふだんあまりじっくりとみることが無いため、怪我や火傷の発見がその分遅れがちです。
糖尿病性血管障害の足への影響
糖尿病による血管障害のために血流が悪くなると、怪我や火傷をしたときに、その治療に通常よりも時間がかかったり、細菌感染も起こしやすくなります。
足の血管は心臓から最も遠い位置にあるため、血流が悪くなると酸素が足先まで届きにくくなり、このようなことが特に起こりやすくなります。
また、足の動脈硬化が進行し血流が途絶えてしまうと、そこから先の組織は生きていけなくなり、短期間のうちに壊疽へと進行してしまうこともあります。
閉塞性動脈硬化症を早期発見するには血圧脈波検査装置を使うと分かります。
血圧脈波検査装置は手足の血圧を同時に測定することで、動脈硬化の程度を数値化します。
両手両足に血圧を測るカフを巻き、胸に心電計を置いて5分ほどで終了します。
当院でも検査できます。
検査についての詳細記事は⇒血管年齢を測定して現在の生活習慣病治療の効果を調べてみませんか?
糖尿病自体が感染症を治りにくくする
糖尿病で血糖値が高いとさまざまな感染症にかかりやすくなり、それが治りにくくなります。
例えば水虫などにもかかりやすくなりますし、健康な人ならすぐに治るような傷が細菌感染を起こしてしまうこともよくあります。
そして水虫の傷からばい菌が足の皮膚の中へと入り細菌感染を起こすこともありがちです。
いったん感染症にかかると、傷の治りがますます悪くなり、壊疽へと進行する危険性が増えます。
まとめ
- 糖尿病の合併症として神経障害や血管障害がある。
- 糖尿病性神経障害では足の感覚が鈍くなる。
- 糖尿病性血管障害では足への血流が悪くなる。
- 足壊疽を起こすと急に悪くなり、最悪切断が必要となることがある。
次回は足壊疽の予防について解説です。
【実は怖い糖尿病】足のケガ予防について【フットケアが大事②】
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